研究課題/領域番号 |
10671481
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
西尾 俊治 愛媛大学, 医学部, 助教授 (20136328)
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研究分担者 |
武田 肇 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (80294792)
岩田 英信 愛媛大学, 医学部, 教授 (40108379)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | アルファ-2-HS-糖蛋白 / プロトロンビン / オステオポンチン / リン酸カルシウム結晶 / アルファース-HS-糖蛋白 / 尿路結石症 / プロトロビンF1 / プロトロンビンF1 / 結晶形成抑制 / α_2-HS糖蛋白 |
研究概要 |
尿路結石発生に強く関与する尿中特異的蛋白質(α2-HS糖蛋白、オステオポンチン、プロトロンビンF1)を尿中から抽出する方法を確立するとともにこれらの蛋白の蓚酸カルシウム結晶形成に及ぼす影響について検討した。また、尿路結石患者尿と正常人尿における量的違いを検討した。 「方法」健康成人男性尿60Lから尿中特異的蛋白を460mg収集し、さらにイオン交換クロマトグラフィーをもちいて分離し、α2-HS糖蛋白60mg、オステオポンチン24mg、プロトロンビンF1 16mgを抽出収集し、蓚酸カルシウム結晶抑制効果を検討した。また、尿中への排泄量の検討は健康成人20人と尿路結石患者30人から尿中燐酸カルシウム結晶付随蛋白を別々に収集し、検討した。 「結果」結晶形成抑制効果はオステオポンチンが最も強く、次にプロトロンビンF1、α2-HS糖蛋白の順であった。オステオポンチンとプロトロンビンF1は今まで報告されていた尿中抑制物質の10から100倍の強い抑制効果を有していることが判明した。α2-HS糖蛋白に関しては両群間に有意な差を認めなかった。プロトロンビンF1においては男性間においては両群間に差を認めなかったが、女性尿路結石患者において有意に尿中排泄量が低かった(P<0.01)。オステオポンチンは男女とも尿路結石患者において有意に低く(P<0.01)、ELISA測定でも同様な結果であった。これらの蛋白の排泄量は尿量、カルシウム、蓚酸、尿酸、クエン酸排泄量との明らかな相関は認めなかった。その事実が患者自身の代謝によるものであり、結石患者尿の結晶にこれらの蛋白が付着するための2次的現象ではないことを証明した。 「結論」本研究の結果からプロトロンビンF1とオステオポンチンの尿中排泄量の低下が尿路結石発生原因の重要な問題のひとつである考えられた。
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