研究課題/領域番号 |
10671558
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
吉村 寿博 熊本大学, 医学部・附属病院, 講師 (70220738)
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研究分担者 |
岡村 均 熊本大学, 医学部, 教授 (20026983)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | nitric oxide / L-NMMA / アンギオテンシン / ラット / 一酸化窒素合成酵素 / 妊娠中毒症 / 遺伝学 / 遺伝子多型 / 一酸化窒素 / 高血圧 / N-NMMA / アンギオテンシンII / アルギニン |
研究概要 |
一酸化窒素合成酵素(NOS)阻害作用を持つN^G-monomethyl-L-arginine(L-NMMA)とNOS基質であるL-arginineの、angiotensinII(ANG-II)の昇圧作用に及ぼす影響をラットを用いて検討した。麻酔下に、充填した浸透圧ポンプを腹腔内に埋め込み、dayl-day13にL-NMMA(3mg/d)を、さらにday6-day13にL-arginine(12mg/d)を投与した。そしてday14に覚醒下でANG-IIに対する昇圧反応性を調べた。L-NMMA投与ラットでは、ANG-IIに対する昇圧反応性の鋭敏化がみられ、更にL-arginine投与により反応性は鈍化した。本実験モデルは妊娠中毒症発症前状態と酷似しており、その病態の理解および治療の進歩に寄与するものである。本研究成果はGynecologic and Obstetric Investigation49(2):84-87,2000に掲載された。 研究を分子生物学的手法を用いて発展させた。我々はendothelial NOS(eNOS)遺伝子の第7エクソンに一つのミスセンスGlu298Asp変異を発見した。今回、Glu298Asp変異と妊娠中毒症との関連を検討した。Glu298Asp変異は正常妊婦に約14%存在するが、純粋型軽症妊娠中毒症患者・混合型妊娠中毒症患者には同頻度の変異が存在した。しかし純粋型重症妊娠中毒症患者には約30%の変異が存在し、Glu298Asp変異と純粋型重症妊娠中毒症との有意の関連性を証明した。eNOSのGlu298Asp変異が純粋型重症妊娠中毒症発症の素因の一つとなっていると考えられた。本研究成果は、Journal of the Society for Gynecologic Investigationに掲載された。
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