研究課題/領域番号 |
10671617
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
八代 利信 (八代 利伸) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20200488)
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研究分担者 |
吉田 茂 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90266700)
小林 直樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80256320)
金田 健作 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90194927)
中村 将裕 (中村 將裕) 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40297411)
添田 一弘 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50256400)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 耳石機能 / 動的平衡機能 / 頭部動揺 / 直線加速度 / 姿勢制御 / 直線加速度負荷 / 平衡機能 / 適応 |
研究概要 |
耳石器は、現在主として眼球運動に影響を与えると考えられている。しかし最近の動物実験から、眼球以外の頚部の抗重力筋へ出力情報を出している可能性がでてきた。そこで、直線加速度負荷刺激を被験者に負荷して耳石機能の変化を誘発し、それに伴う頭部運動や姿勢制御を詳細に解析し、耳石機能の変化にともなう頭部の安定性や姿勢制御やその適応過程の機序解明を目的とした。 筑波宇宙センターに設置されている直線加速度負荷装置を用いて、1周期を4秒間(64cm);として、128回の直線加速度負荷を被検者に与えた。被検者には、座位でX軸、Y軸、仰臥位でY軸、Z軸の姿勢で負荷を与えた。この方法は、身体軸に対して前後(坐位;X軸)、左右(坐位;Y軸、仰臥位;Y軸)、上下(仰臥位;Z軸)の直線加速度の負荷がかかるように設定したものである。被検者には、歩行機能を測定するための足圧センサーを装着し、さらに頭部の位置を正確に測定するために、磁気センサーも使用した。また動的な平均機能をみるために3次元画像解析やイクイテストによる検査も試みた。 直線加速度負荷によって刺激される耳石器は、Y軸・座位でとくに姿勢と頭部軸が不安定になることから、耳石器のうち卵形嚢が頭部や歩行を含めた姿勢制御に深くかかわっていることが示された。直線加速度負荷を被検者に与えた直後の重力軸方向の空間識で、明瞭にY軸・座位とY軸、Z軸の仰臥位で認識誤差が広がった。 これらの結果から、耳石器は頭部や歩行を含めた姿勢制御に深くかかわっていることが示された。また重力軸の空間識の解析から、姿勢だけでなく重力方向の空間識にも耳石器は関与しているようであり、耳石器は重力の方向性に関与する情報を中枢に送っている可能性を示唆する所見であった。
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