研究課題/領域番号 |
10671650
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
大野 重昭 横浜市立大学, 医学部, 教授 (50002382)
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研究分担者 |
内尾 英一 横浜市立大学, 医学部・附属病院・市民総合医療センター, 助教授 (70232840)
中村 聡 横浜市立大学, 医学部, 講師 (00237398)
杉田 美由紀 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (90235888)
伊藤 典彦 横浜市立大学, 医学部, 助手 (80264654)
米本 淳一 横浜市立大学, 医学部・付属浦舟病院, 講師 (00240383)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 難治性眼免疫病 / 分子機構 / HLA / サイトカイン / PCR-シークエンス法 / 内因性ぶどう膜炎 / アレルギー結膜疾患 / アデノウイルス結膜炎 / アトピー性眼症 |
研究概要 |
難治性眼免疫病は再発を繰り返し、視力予後不良の事も多い。ベーチェット病や原田病などの難治性内因性ぶどう膜炎、アレルギー性結膜炎、アデノウイルス結膜炎を中心に、分子免疫学的、分子遺伝学的、分子疫学的発症機構を検索した。 ベーチェット病では我々が日本人で見い出したHLA-B^*5101,MICA-A6との分子相関が、ギリシャ人でも同様に見い出された。原田病ではグルコース不耐性が高頻度に見つかり、その成因として急性炎症による産生サイトカインの自己免疫現象が想定された。 アレルギー性結膜疾患では血清中可溶性細胞間接着因子のうち、ICAM-1,IL-2,VCAM-1が病態形成に重要な意義を有することが明らかにされた。このうち、VCAM-1は春期カタルに特異的に関与し、全身のアトピー性皮膚炎の合併の有無とは相関しなかった。また、少量の全血を用いたヒスタミン遊離試験は原因抗原の確定に有用であることが示された。アトピー性眼症患者では米、小麦に対するIgEラストが眼症のない患者より有意に高く涙液LTB4も同様であった。アトピー性眼症はアトピー性皮膚炎のなかで最重症型であることが明らかにされた。 アデノウイルス結膜炎ではアデノウイルス3型の新遺伝子型が見い出された。また、アデノウイルスの血清型同定にPCR-シークエンス法を世界で初めて応用し、従来のPCR-RFLP法よりも短時間で、より正確なタイピング成績が得られた。また、分子免疫学成績をもとに、過去10年間のアデノウイルス結膜炎の推移を検索した所、アデノウイルスの各血清型は3年から5年毎に主要血清型が変化していた。また、ヘルペスウイルス結膜炎やクラミジア結膜炎も毎年発症していた。 これらの成績から、難治性眼免疫病の発症機構を分子生物学的に研究することの重要性が明らかにされた。
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