研究課題/領域番号 |
10671679
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
形成外科学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
長谷川 隆 名大, 医学部, 講師 (50281069)
|
研究分担者 |
鳥居 修平 名古屋大学, 医学部, 教授 (60115607)
村松 喬 名古屋大学, 医学部, 教授 (00030891)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | ミッドカイン / 熱傷モデル / 表皮細胞 / 線維芽細胞 |
研究概要 |
レチノイン酸によって発現が誘導されるヘパリン結合性蛋白質であるミッドカイン(midkine:MK)の皮膚における機能を解明するために本研究を施行した。まず、ラット皮膚熱傷モデルを作成し、MKの発現を正常皮膚と比較した。実験は、ラットの背部に径1.8cmの円形熱傷容器を70度で40秒間当て、熱傷創を作成した。受傷後7日目まで組織片を採取し、抗MK抗体による免疫組織学的染色およびWestern blotting法を行った。結果は、正常皮膚では、MKは主に表皮細胞および肥満細胞に染色陽性を示した。熱傷創中央部では、皮下結合織に1〜5日目に陽性細胞の浸潤が認められ、ほぼ7日目に消退した。また、Western blottinig法では、正常皮膚、熱傷皮膚ともにMKがdimmerとして検出された。以上をBurn(Iwashita et al.,in press.1999)に発表した。 次に、MKの表皮細胞に対する増殖作用を検討した。実験は、ラット後肢掌側から皮膚を採取して初代培養を行い、継代後にMKを添加してWST-1 assay法で細胞数を測定した。結果は、ラット表皮細胞はMKの濃度依存性に増殖した。この結果を第7回日本形成外科学会基礎学術集会で発表した。 つまり、MKは表皮細胞に発現しオートクリン的に細胞の保持・増殖に関与していることが判明した。また、創傷治癒の初期に細胞外基質に放出され、浸潤細胞に炎症を誘起しているものと推測された。
|