研究課題/領域番号 |
10671753
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
越川 憲明 日本大学, 歯学部, 教授 (80130491)
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研究分担者 |
池田 弘子 日本大学, 歯学部, 助手 (70297844)
三枝 禎 日本大学, 歯学部, 講師 (50277456)
冨山 勝則 (富山 勝則) 日本大学, 歯学部, 講師 (40197942)
長谷川 恵 日本大学, 歯学部, 副手 (90297846)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 顎運動 / 口腔ジスキネジアの動物モデル / ドパミンD_1 / D_2受容体 / アセチルコリン受容体 / GABA_A受容体 / 線状体腹外側部 / 側坐核shell / 遠心投射路 / 口腔ジスキネジア / 顎運動パターン / 線条体腹外側部 / 黒質網様部 / 上丘外側深層部 / 脚内核 / 上丘 |
研究概要 |
ラットへの抗精神病薬の長期投与で発現するvacuous chewingは、症状の類似性から口腔ジスキネジアの動物モデルと考えられている。しかし、このモデルで口腔ジスキネジアを発症しやすいhaloperidolと、しにくいclozapineの特性を検出できるか否かは明らかではない。そこでまず、口腔ジスキネジア発症に関わる大脳基底核機能を研究するための、動物モデルとしての妥当性について、発症の誘因と顎運動パターンの面から検討を行った。その結果、haloperidolとclozapineの投与の間で差が認められず、vacuous chewingは動物モデルとしての妥当性に欠けることが判明した。一方、ラットの下顎に発光ダイオードを取り付けて顎運動を客観的に捉える実験系を用い、D_1/D_2受容体刺激誘発顎運動を指標として検討した場合には、臨床効果と一致することが認められた。そこで次に、D_1/D_2受容体およびアセチルコリン受容体刺激で発現する顎運動に関わる大脳基底核からのGABA性遠心投射路の検索を試みた。線条体腹外側部からの投射系としては、D_1/D_2受容体とアセチルコリン受容を刺激して発現するそれぞれの顎運動に対して、黒質網様部背外側部、脚内核、ventral pallidumおよび上丘におけるGABA_A受容体はいずれも深く関与していることが、作動薬のmuscimolと拮抗薬のbicucullineとを局所注入した実験結果から明らかとなった。また、側坐核shellからの投射系としては、D_1/D_2受容体刺激誘発顎運動では、ventral pallidumとretrorubral fieldのGABA_A受容体が深く関わっていることが明らかとなった。以上の結果から、検討を加えた各中継核におけるGABA_A受容体は、いずれもD_1/D_2受容体およびアセチルコリン受容体刺激誘発顎運動に対して、深く関与していることが示された。
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