研究課題/領域番号 |
10671769
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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研究機関 | 高知医科大学 |
研究代表者 |
米田 和典 高知医科大学, 医学部, 助教授 (90182849)
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研究分担者 |
尾崎 登喜雄 高知医科大学, 医学部, 教授 (70031995)
植田 栄作 高知医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (10203431)
山本 哲也 高知医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (00200824)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 扁平上皮癌細胞 / アポトーシス / 活性酸素 / H_2O_2 / Mn-SOD / LAK細胞 |
研究概要 |
より良好な、sポトーシス誘導を得る目的の下に、扁平上皮癌細胞のアポトーシス誘導における活性酸素とその消去系の役割を検討した。結果は以下の通りである。 1,株化扁平上皮癌細胞株は、いずれも同程度のカタラーゼ、グルタチオンオキシダーゼ、さらにはCu、Zn-SOD活性を有していたが、Mn-SOD活性は細胞株により大きく異なっていた。 2,Mn-SOD活性の高い細胞株は、5-FUあるいはγ線に対する感受性が低く、アポトーシスが誘導され難かった。 3,アポトーシスは、細胞内およびミトコンドリア内活性酸素、特にH_2HO_2レベルと相関していた。さらに、H_2O_2レベルとcaspase-3の活性化―DNAの断片との相関が認められた。 4,5-FUあるいはγ線処理によりMn-SODの発現は増強され、活性も上昇するが、上昇の程度はどの細胞株でも、ほぼ同じであった。 5,Mn-SOD-anti-senseを導入した細胞は、5-FUおよびγ線により、より強くアポトーシスが誘導された。 6,Mn-SOD-anti-senseを導入した癌細胞をnu/nuマウスに移植し、腫瘍が形成された後、γ線照射を行ったところ、野生株の腫瘍よりも著明にアポトーシスが誘導され、腫瘍の増殖が強く抑制された。 以上のことより、扁平上皮癌細胞においては、抗癌剤あるいはγ線によるアポトーシス誘導において、活性酸素が重要な役割を演じており、活性酸素消去酵素の中でMn-SODがアポトーシス誘導阻害因子として働いていることが明らかとなった。
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