研究課題/領域番号 |
10671774
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
長谷川 大子 (福原 大子) (1999) 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (00295271)
奥 猛志 (1998) 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 講師 (50194486)
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研究分担者 |
重田 浩樹 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10274854)
丸山 征郎 鹿児島大学, 医学部, 教授 (20082282)
小椋 正 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (00059362)
福元 偏子 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (10305146)
福原 大子 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 助手 (00295271)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 顎関節症 / 血清 / NO / サイトカイン / MRI |
研究概要 |
平成10年度は、当科を受診した顎関節症患者42名の資料収集を行った。対象者は女児のみで平均年齢は16歳であった。臨床症状の診査は、開口障害、顎関節部および咀嚼筋の疼痛、顎関節雑音に関して行った。顎関節部の画像所見として、顎関節部断層X線写真からは下顎頭および下顎窩の骨変化を、MRIからは関節円板動態およびjoint effusion像を得た。患者の末梢血からは生化学検査を行った。また、血清は凍結保存し、NOよび炎症性サイトカインを計測した。 平成11年度は、資料収集を行った顎関節症患者34名の末梢血から得られた生化学検査値、NO、炎症性サイトカインの数値と顎関節症の臨床症状と関連するのかについて検討を行った。また、炎症性サイトカインと画像検査によって検出されるjoint effusionや骨変化との関連についても検討を行った。 各顎関節症症状の有無別では、NO濃度に有意な差は認めなかった。また画像検査によって検出された所見と下顎頭の骨変化の有無別でもNO濃度に有意差は認めなかった。しかし、顎関節部に骨変化を認める患者のNO濃度の平均値は骨変化を認めない患者のそれと比較して大きい傾向が認められた。 炎症性サイトカインであるIL-1β、およびIL-6は共に20pg/ml以下の検出値であった。TNF-αのみ2名に20pg/ml以上の値が検出された。TNF-αは炎症局所への白血球の浸潤や、軟骨・骨破壊に関与しており、RA患者の結合組織の炎症部位で、線維芽細胞やは骨細胞を活性化し、プロスタグランジンやコラゲナーゼの産生を誘導することが知られている。本研究対象者の中で唯一、下顎頭のerosionを認めた女児は血清中のTNF-α値が著しく高く、末梢血中にも骨変化に関わったサイトカインが検出された可能性が示唆された。
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