研究課題/領域番号 |
10671778
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
海老原 洋子 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00129355)
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研究分担者 |
奥田 克爾 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40085741)
石原 和幸 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00212910)
三浦 直 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (10266570)
野間 弘康 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40085791)
水野 嘉夫 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40051750)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Helicobacter pylori / 口腔癌 / Transient bacteria |
研究概要 |
我々は口腔癌患者の口腔内プラーク、舌、唾液よりPCR法でHelicobacter phlori(H.phlori)を検出し、その検出方法を確立した。口腔癌58例中21例(36%)胃粘膜にH.phloriが認められたが、これら胃内にH.phlori陽性群では11例(52%)ときわめて高率に口腔内H.phloriを検出した。さらに、口腔内常在菌のH.phloriへの拮抗作用をみるとほとんどの口腔内常在菌にH.phloriは発育を阻止された。また、H.phloriと共擬集作用もFusobacterium nucleatumおよびPorplyromonus gingivalisとのみ凝集し他菌とは凝集しなかった。一方、PCRによって増幅されたDNAをHae III、Rea I、Hin fi、Tag Iなどの制限酵素で切断してその多形成を検討することにより口腔内と胃粘膜のH.phloriは遺伝的に同一種であることを確認した。 以上より口腔内にもH.phloriが存在することは明らかだが、口腔内にH.phloriが定着するには条件が悪く、口腔内には胃液の逆流により一過性に存在すると考えられた。しかし免疫能の低下した口腔癌患者では、口腔内常在菌の拮抗作用によりH.phloriが排除されても他の細菌にトラップされ、高率に口腔内に存在するものと思われる。口腔内にH.phloriを認めた11例中3例は口腔癌表面の粘液よりH.phloriが検出され、その局在は手術後のH.E染色により口腔癌辺緑上皮に認められた。しかしその菌も少なく、口腔癌発生への直接的関与は少ないと思われた。
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