研究課題/領域番号 |
10671817
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
魚島 勝美 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (50213400)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 顆粒状生体材料 / 骨芽細胞 / 石灰化 |
研究概要 |
本研究計画における当初の予定は、初代培養骨芽細胞を用いて、顆粒状生体材料表面および周囲の立体的石灰化機構を、組織学的および生化学的に検索するものであった。しかしながら、培養細胞に関する種々の制約により、現在のところ、ブタ胎児下顎骨由来の培養骨芽細胞が条件によっては非常に良く石灰化することを確認できたに過ぎない。 ヒト由来初代培養骨芽細胞による、顆粒状ハイドロキシアパタイト添加の実験では、平面の培養では見られない細胞の挙動が観察され、本研究によって興味深い知見が得られる可能性が示唆された。また、細胞を播種する時点で同時にハイドロキシアパタイト顆粒を添加したものでは、ほとんどの細胞がディッシュ表面に付着することなく死んだのに対し、培養細胞がコンフルエントに達した後にハイドロキシアパタイト顆粒を加えたものでは顆粒間を橋状につなぐ細胞が観察された。この現象の原因は不明であるが、今後細胞の接着に対する顆粒状生体材料の為害性などに関し多くの可能性が示唆されたとも考えられる。 ブタ胎児下顎骨由来の骨芽細胞は、ウシ胎児下顎骨由来の骨芽細胞と、その分裂速度、分化状況等の点で比較的近い挙動を示し、同様に石灰化の検索が行える可能性が示唆されたという点で、本研究の現時点での成果には意義があると考えられる。ただし、未だにブタ胎児由来の骨芽細胞においては安定した石灰化が得られる条件が見出されておらず、この点で今後検討すべき課題がある。 現在、ヒトアルカリフォスファターゼ遺伝子の塩基配列をもとに、RT/PCR用のプライマーを準備し、ブタ胎児下顎骨由来の培養骨芽細胞からRNAを抽出して同細胞のアルカリフォスファターゼ発現量を検索中である。
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