研究課題/領域番号 |
10671920
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 鹿児島大学 (1999) 北海道大学 (1998) |
研究代表者 |
吉原 俊博 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60261319)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 咀嚼 / 学習 / 記憶 / ニューロペプタイドY / ラット / 迷路学習 |
研究概要 |
本研究によって得られた知見を以下に示す。 咀嚼がラット学習能力に与える影響について実験を行い、考察を加えた。 (1)通常の固形飼料で飼育したラット(以下、固形飼料ラット)、液体栄養で飼育したラット(以下、液体飼料ラット)、頚静脈にカニューレを挿入し頚静脈に高カロリー輸液を送り飼育したラット(以下、頚静脈ラット)および胃にカニューレを挿入し胃に液体栄養を送り飼育したラット(以下、胃ラット)でHebb and Williams迷路学習法を行ったところ、固形飼料ラットは液体飼料ラットより有意に錯誤回数が少なかった。また、液体飼料ラットは頚静脈ラット、胃ラットより有意に錯誤回数が少なかった。頚静脈ラットと胃ラットの錯誤回数に有意差はなかった。 (2)上記と同様の4群のラット視床下部(室傍核、弓状核)のニューロペプタイドY(以下、NPY)濃度を測定したところ、固形飼料ラットは液体飼料ラットより有意にNPY濃度が高かった。また、液体飼料ラットは頚静脈ラット、胃ラットより有意にNPY濃度が高かった。頚静脈ラットと胃ラットのNPY濃度に有意差はなかった。 以上(1)(2)の結果より、口腔から栄養を摂取することは、ラットの学習能力の発達にとって重要であり、さらに口腔から摂取する場合も、咀嚼の有無が学習能力にとって重要であることが示唆された。また、このメカニズムには脳内神経伝達物質NPYが関与していることが示唆された。
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