研究課題/領域番号 |
10671971
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
和泉 雄一 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (60159803)
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研究分担者 |
南 睦美 鹿児島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (60229771)
松山 孝司 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (40253900)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 歯周病 / 歯肉上皮細胞 / 歯肉溝滲出液 / 生体防御反応 / SLPI / IL-1 / IL-1ra / 分泌型白血球蛋白分解酵素阻害物質 / 生体防御 |
研究概要 |
分泌型白血球蛋白分解酵素阻害物質(SLPI)とIL-1 receptor antagonist(IL-1ra)の産生を歯肉上皮細胞を中心に検討するとともに、歯周病患者歯肉溝滲出液(GCF)中におけるSLPIとIL-1raの動態について検討した。まず、培養歯肉角化細胞を用いてSLPIの産生を検討するとともに、GCF中におけるSLPIの動態について検討した。その結果、酵素抗体法により、細胞内や細胞表面にSLPIが存在することが確認された。さらに、GCF中に含まれるSLPI量、α1-protease inhibitor(α1-PI)量、好中球elastase(NE)活性を測定した。その結果、歯周病罹患部位のSLPI量、α1-PI量、NE活性は臨床的健康部位に比べて有意に上昇しており、プロービング深さと有意な正の相関があった。さらに、α1-PI量、NE活性は臨床的付着レベルと有意な正の相関があった。これらの結果から、SLPI量、α1-PI量、NE活性は歯周組織の炎症と密接に関連していることが示された。次に、培養歯肉角化細胞を用いて、培養上清および細胞1ysate中のIL-1α、IL-1βおよびIL-1ra濃度を測定した。また、IL-1α、細胞内型IL-1raのmRNAの発現を検討した。さらに、臨床的健康歯肉組織と炎症歯肉を採取し、免疫組織化学的にIL-1αとIL-1raの発現を検討した。その結果、細胞内、培養上清中にIL-1α、IL-1raの産生が認められ、TNF-αの刺激下では細胞内のIL-1αの産生が有意に上昇したが、IL-1raの産生は変化しなかった。RT-PCRの結果から、IL-1αmRNAおよび細胞内型IL-1ramRNAの発現が、TNF-α刺激下で増加した。免疫組織化学的には、臨床的健康歯肉と炎症歯肉の上皮層には強いIL-1raの発現が認められたがIL-1αの発現は認められなかった。これらの結果から、歯肉上皮細胞はL-1の作用を調節するため、IL-1raを常に産生していることが示された。
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