研究課題/領域番号 |
10672058
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
|
研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
宿前 利郎 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (40057310)
|
研究分担者 |
安達 禎之 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (60222634)
大野 尚仁 東京薬科大学, 薬学部, 助教授 (80152213)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | マクロファージ / CD14 / 単クローン抗体 / サイトカイン / NO産生 / STAT / MAPK / ラフト / マウスCD14 / LPS / TNFα / IL-6 |
研究概要 |
単クローン抗体4C1がマクロファージのTNFαやILー6などの炎症性サイトカインの産生を抑制することから、4C1反応性抗原物質の同定ならびにマクロファージ活性化の抑制機序を検討した。 1.4C1はマウスの腹腔マクロファージ、骨髄幹細胞由来のマクロファージ、或いはカゼイン誘導性腹腔好中球に反応性を示した。 2.マクロファージのcDNAサブクローニングにより得られたCD14のcDNAをCOS-7に形質導入し、抗体との反応性を検討したところ、4C1は反応性を示した。また、既存のCD14抗体よりもLPSの抑制作用が高い新規マウスのCD14単クローン抗体であることが明らかとなった。 3.IFN-γ及びIL-6によるMφからのNO産生,mRNA及びタンパク質レベルにおけるiNOSの発現誘導に対して4C1前処理が抑制的に作用することが示された。この抑制作用は,IL-6受容体へのIL-6の結合を抑制することにより起こるものではなく,MAPKファミリーのp38のリン酸化を抑制することが観察された。 4.メチルーβーシクロデキストリン(MCD)処理で細胞膜ラフトの関与を検討したところ、MCD処理により細胞表面のCD14の発現量は、未処理の細胞とほとんど変わらなかったにもかかわらず、IFNーγ及びIL-6によるMφからのNO産生における4C1の抑制作用が失われた。このことからラフト形成が4C1の抑制作用発現に重要であることが示唆された。細胞膜ラフトの形成に4C1が影響を及ぼし、サイトカイン受容体からの情報伝達を部分的に抑制する機構が示唆された。
|