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新規薬物送達法に関する研究 : 毛嚢を用いる薬物送達

研究課題

研究課題/領域番号 10672076
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 生物系薬学
研究機関近畿大学

研究代表者

小木 曾太郎 (小木曽 太郎)  近畿大学, 薬学部, 教授 (60082971)

研究分担者 谷野 公俊  近畿大学, 薬学部, 助手 (90236703)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード頭皮吸収 / 経毛嚢送達 / 薬物送達 / 透過機構 / ドラッグデリバリーシステム / ヒト頭皮吸収 / 毛嚢吸収 / 吸収促進
研究概要

薬物の全身送達を目的とする経皮吸収剤が多数開発されている。しかしヒト皮膚の薬物透過は一般に低いため、経皮吸収に利用できる薬物は限られている。皮膚の毛嚢、皮脂腺などは薬物の初期透過に対し大きな役割を果たすことが知られている。このような観点から、経皮吸収改善を目的として、毛嚢の多い頭皮からの薬物吸収とその製剤化の可能性について検討した。脂溶性と水溶性薬物のヒト頭皮in vitro透過をヒト腹部皮膚からのそれと比較した。
脂溶性のメラトニン(MT)、ケトプロフェン(KP)の頭皮を経る透過は、腹部皮膚からのそれより有意に大きく、透過速度(Js)、透過係数(Kp)は腹部皮膚の2-30倍であった。水溶性のフルオロウラシル(5-FU)、アシクロビル(ACV)も頭皮を速やかに透過した。5-FUの頭皮のJsは腹部皮膚の10-120倍であった。上記薬物の頭皮透過のパラメータは用いた頭皮によって大きな変動が認められた。頭皮透過ではJs等に大きな差がみられたので、その理由を知るため、MTとACVについて毛嚢数とJsとの相関関係を調べたところ、両者の間に有意な相関(MT, r=0.651;ACV, r=0.850,P<0.05)が認められた。二三の吸収促進剤(イソプロピルミリステート、N-メチルピロリドン)の促進効果についても検討した。これら吸収促進剤は、頭皮透過を若干高めたが、促進効果は比較的小さかった。
頭皮の透過ルートを蛍光物質を用いて調べたところ、適用3h後に色素は毛嚢内に浸透すること、また水溶性の蛍光色素は毛嚢から真皮に迅速に拡散することを認めたので、上記薬物は毛嚢ルートを経て吸収されることが証明された。
以上の結果、薬物の頭皮透過速度は腹部皮膚より有意に大きく、特に水溶性薬物の頭皮吸収は著しく大きいので、頭皮を用いる薬物送達は、経皮吸収されにくい水溶性薬物に適する投与ルートと判断される。

報告書

(2件)
  • 1999 研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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