研究課題/領域番号 |
10672095
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医薬分子機能学
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
池北 雅彦 東京理科大学, 理工学部, 教授 (70138981)
|
研究分担者 |
牧野 公子 東京理科大学, 薬学部, 助教授 (40147509)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | アポトーシス / 細胞表層分子 / 抗原 / マクロファージ / レクチン / シアル酸 / シアリダーゼ / ガラクトース / 細胞表層抗原 / 糖タンパク質 / アスパラギン結合型糖鎖 / 貧食 / ガレクチン |
研究概要 |
アポトーシスは遺伝的にプログラムされた細胞の自己消去機構である。その特徴の1つとして、マクロファージや隣接する上皮細胞などにより速やかに排除され、炎症症状を伴わないことがあげられる。このような観点から我々は特に以下の3点に重点をおいて解析した結果、次のことを明らかにした。 (1)アポトーシスの誘導に伴って細胞表層シアル酸が減少する機構の解明 (2)細胞表層のシアル酸が結合していた母体タンパク質の解析 (3)アポトーシス細胞のクリアランス機構の全容を明らかにするために、アポトーシスのクリアランス作用を担っているマクロファージ細胞側の認識分子の解析。 研究成果 1)アポトーシスが誘導されるに伴って細胞表層糖タンパク質糖鎖からシアル酸が減少する原因は細胞表層シアリダーゼが活性化することによってシアル酸が遊離したことによることを明らかにした。 2)細胞にアポトーシスが誘導されると消失するシアル酸残基が結合していた母体タンパク質の構造を決定する迄には至らなかったが、現在そのタンパク質(GP56)のアミノ酸一次配列を解析中である。 3)アポトーシス細胞に認められるラクトサミン構造(ガラクトース-N-アセチルグルコサミン)に結合したフコース残基の消失の原因が、フコシダーゼの活性化に起因する結果を得た。 4)細胞にアポトーシスが誘導されると上記1)の現象とともに、細胞表層のシアル酸残基も遊離しそれに伴ってガラクトース残基が露出することが明らかとなった。 5)アポトーシス細胞に出現する糖鎖抗原分子を組み込んだリポソームを作成し、マクロファージ側のレクチン分子を特定した結果、マクロファージ細胞の細胞表層に存在するガラクトース認識タンパク質(ガレクチン分子)がアポトーシス細胞の認識・クリアランスに関わっていることが明らかとなった。
|