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膜融合リポソームを利用した呼吸器系粘膜細胞への薬物送達とその分子設計

研究課題

研究課題/領域番号 10672100
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 医薬分子機能学
研究機関武庫川女子大学

研究代表者

高橋 幸一  武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (00179483)

研究分担者 真弓 忠範  大阪大学, 薬学部, 教授 (00098485)
沼田 奈々子  武庫川女子大学, 薬学部, 助手 (60291811)
研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワード膜融合リポソーム / 鼻粘膜 / 気管粘膜 / シアリダーゼ / トリプシン様酵素 / リポソーム / センダイウイルス
研究概要

呼吸器系粘膜細胞として鼻粘膜および気管粘膜を選び、これら粘膜細胞への高分子物質の送達における膜融合リポソーム(FL)の有用性評価を通常リポソーム(Lip)と比較検討した。その結果、得られた新たな知見等の成果を以下に示す。
1.鼻粘膜および気管粘膜ともに、粘膜細胞との吸着、融合においてFLがLipに比べ優れていた。また、FLにおいて投与後初期に急速な吸着、融合は起こるものの、その後の融合は起こらないか、起こったとしてもその速度は非常に遅いものであった。
2.FLのこれら粘膜との吸着、融合には飽和過程が存在した。これは、粘膜細胞の表面に存在するシアル酸をFLが認識することに起因すると思われた。
3.鼻粘膜とは異なり、気管粘膜へのFLの移行、融合に粘液の影響は認められなかった。これは、粘液の量的相違に起因するものと考えられる。
4.リポソームの表面電荷および内封物質の分子量の影響について検討を加えたところ、正に荷電したFLは負に荷電したFLに比べ、鼻・気管粘膜細胞との吸着に有意な増加が認められた。しかし、融合において有意な増加は認められなかった。また、FLの吸着、融合は内封物質の分子量に影響されなかった。
5.FLの細胞融合に対する種々酵素阻害剤の影響を検討したところ、シアリダーゼ阻害剤の併用で鼻粘膜のみが、またトリプシン阻害剤およびカモスタットの併用で、鼻および気管粘膜において単独に比べ有意に融合の増加が認められた。しかし、バシトラシンは何ら影響を及ぼさなかった。
本検討において、FLの融合特性や融合に影響する因子についてはある程度の知見が得られたもののFLの融合機構については不明な点が多い。今後、分子生物学的観点から詳細な検討が必要であると思われる。

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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