研究課題/領域番号 |
10672155
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
上野 晃憲 北里大学, 薬学部, 助教授 (00112657)
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研究分担者 |
池田 由理 北里大学, 薬学部, 助手 (10306657)
奈良場 博昭 北里大学, 薬学部, 助手 (90296517)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ブラジキニン / 炎症 / アンタボンスト / 受容体 / アンタゴニスト |
研究概要 |
ブラジキニン(BK)の作用やその役割を検討するためにBK受容体の解析を行い、BK受容体B1とB2のcDNAを解明した。また、その遺伝子発現がB1については誘導型でありB2については恒常型であることも明らかにし、受容体刺激によって生じる細胞内情報伝達機構として、細胞内Ca濃度上昇およびMAPKの活性化によって生じるAP-1の活性化がB1およびB"受容体に共通した経路であることを見いだした。摘出回腸標本および十二指腸標本を用いてのB1およびB2アゴニストによる収縮反応を解析した。B1受容体による反応が、回腸標本においては時間依存的にまた温度依存的に誘導されるのに対し、十二指腸標本では初めから存在していた。回腸標本でのB1受容体による反応発現にはプロテインキナーゼCの関与があり、ステロイドにより発現抑制されることを明らかにした。エンドトキシン処置により、B1受容体を介する血圧下降反応の出現を見いだした。BKの生体で有効なアンタゴニストの効果を血圧下降反応や足浮腫モデルで検討し、有用なものであることを明らかにした。非ペプチド性のB2アゴニストの効果を検討し、BKよりも長時間作用することを明らかにし、BK受容体の研究に利用可能であることを明らかにした。また、カラゲニン足浮腫モデルにおいても、B1アゴニストによる浮腫痙性が生じることを見いだした。B2受容体刺激とプロスタグランジンが共に存在することにより、強い炎症反応が生じること、そのプロスタグランジン産生にはサイトカインによる調節が重要であることなどを明らかにした。BKの疼痛における役割を解明する目的で、足浮腫モデルにおける疼痛反応を指標に解析した。キニノゲン欠損動物を用いて、疼痛へのブラジキニンの関与を直接証明した。また、培養神経細胞において、BK刺激により神経細胞の活性化(興奮)が生じることも見いだし、炎症性疼痛におけるBKの重要性を明らかにした。
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