研究課題/領域番号 |
10672158
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
村木 篁 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50051446)
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研究分担者 |
入江 かをる 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (50075496)
藤井 恵美子 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (20075493)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 糖尿病マウス / 血管透過性亢進作用 / 血小板活性化因子 / 血管内皮細胞 / 血管平滑筋細胞 / 糖化最終物質 / 脂肪細胞 / プラスミノーゲン活性化抑制因子 / 糖化最終産物 / 血管透過性 / 内皮細胞 / ストレプトゾトシン / セロトニン |
研究概要 |
糖尿病の合併症の成因の一つとして、高血糖状態で非酵素的に生成される最終糖化産物(AGE)の生体内での蓄積が注目されている。本研究では、糖尿病の合併症の成因および障害のメカニズムを明らかにする目的で、以下の3項目の研究を行った。 I)ストレプトゾトシン(STZ)糖尿病マウスの皮膚血管透過性の異常について、色素漏出法により研究した。STZマウスでは、血小板活性化因子(PAF)による皮膚血管透過性亢進作用が抑制された。この抑制作用は、インスリンを補充することにより改善されたが、AGE生成の阻害物質アミノグアニジンでは改善されなかった。STZ投与2週間のマウスを用いた研究であるので、PAFによる皮膚血管透過性亢進の抑制にはAGE生成は関与していないと考えられる。 II)蛋白の糖化産物の、炎症性細胞の機能に与える影響について、培養細胞を用いて研究した。初期糖化産物3-デオキシグルコソン(3-DG)および最終糖化産物AGE-BSAは、血管内皮細胞と白血球との接着反応、内皮細胞のアルブミン透過性、血管平滑筋細胞の移動(migration)および平滑筋細胞の一酸化窒素生成能に対して、有意な作用を及ぼさなかった。一方、糖化コラーゲンコートディッシュに内皮細胞を培養すると、細胞の生育が抑制されたが、その意義については今後の研究が必要である。 III)血中プラスミノーゲン活性化抑制因子(PAI-1)が、肥満者および糖尿病者において上昇し、糖尿病性細小血管症の発症との関連が考えられている。AGEのPAI-1 mRNA遺伝子発現を培養ラット白色脂肪細胞を用いて研究した。AGEにより白色脂肪細胞のPAI-1遺伝子発現の増加が認められ、糖尿病者等における血中PAI-1上昇に寄与している可能性が考えられる。
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