研究課題/領域番号 |
10672179
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
宇治 義則 熊本大学, 医学部, 助手 (90203512)
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研究分担者 |
宇治 義則 熊本大学, 医学部, 助手 (90203512)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | キャピラリー電気泳動法 / LDアイソザイム / ALPアイソザイム / 免疫固定法 / 血清蛋白分析 / アイソザイム分析 |
研究概要 |
臨床試料についてキャピラリー電気泳動法(CE)による分析法を開発・評価した。血清蛋白分画においてはCEはセルロースアセテート膜電気泳動法(CA)と良好な相関が得られる。CEのα-1G分画はCA比べて高値を示す。CEの基準値はAlb分画、α-1G分画、A/GがCAに比べ有意に低い。これらの原因はCEが蛋白の吸収を直接検出するのに対して、CAは染色による検出のためである。すなわち染色法ではα-酸性糖蛋白中のシアル酸濃度により色素の染まり具合が異なる。また、血漿を試料とした場合、フイブリノーゲン(F)のピークがCAやAGではみられるが、血漿中のF濃度が低いためCEでは検出されない。一般的な共存物質の影響は両法に差はみられない。つぎに本法に免疫固定法を併用した免疫蛋白同定法行い膜電気泳動免疫固定法の結果と対比し、さらに尿試料での分析法の開発を行いベンズジョンズ蛋白等の分析が簡便に行える方法を開発した。CEによる血清M蛋白の同定は約20分の短時間で行える。しかし、臨床試料での解析から微少モノクロナール抗体やポルクロナールな試料の分析には無理があり、現段階では厳密な分析には古典的な方法との併用が不可欠である。さらに本法にゼロ電位法を併用した血清中のLDおよびALPアイソザイムについて分析法の確立を行い基礎的検討を加えた。いづれも75μm(内径.)×50cm(有効長)の未処理溶融化シリカカラムを用い血清LDアイソザイムではL-乳酸とNADをALPアイソザイムではα-Naphthyl Phosphateを含む電解液を用い、ゼロ電位後、酵素反応により産生されるNADH,α-naphtolをそれぞれ検出するものである。いずれも一般的測定法であるCAと良好な相関・分析精度を認めた。これらの成果は今後の臨床検査法として有用なものと考える。現在これらに基礎的検討を加えるとともに感染症マーカーのCEを継続研究中である。
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