研究課題/領域番号 |
10672198
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小板橋 喜久代 群馬大学, 医学部, 教授 (80100600)
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研究分担者 |
酒井 保治郎 (酒井 保次郎) 群馬大学, 医学部, 助教授 (40170568)
柳 奈津子 群馬大学, 医学部, 助手 (00292615)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 漸進的筋弛緩法 / 心拍変動 / 脳波 / 筋弛緩感覚尺度 / 睡眠パターンの変調 / 主観的睡眠評価尺度(SEQ) / 状態不安尺度(STAI) / 入院患者 / 睡眠評価尺度 / 感情プロフィール検査 / STAI不安尺度 / 身体感覚尺度 / 入院(成人)患者 / STAI不安テスト / 健康女性 / 睡眠障害 |
研究概要 |
本研究の目的は、リラクセーション技法(漸進的筋弛緩法=Progressive Muscle Relaxation以下PMR)によって惹起されるリラックス反応を検証するとともに、臨床事例によって睡眠の質的改善の効果を明らかにすることである。基礎研究では、健常な青年女性23名(平均年齢20.8歳)を対象に、PMRによって惹起されるリラクセーション反応を検討した。心拍変動、脳波および筋弛緩感覚尺度とSpilbergarの不安尺度(STAI)を用いて評価した。実験群(PMR)は対照群(安静)に比べ、RR間隔の延長とCVrrの上昇が見られた。PMR直後はLF/HFが一時的に上昇した交感神経機能の亢進を示す反応が見られたがその後急速に低下した。脳波は、β・α波の減衰とθ波の増幅が示された。実験群の方が、筋弛緩感覚の上昇と状態不安得点の減少幅が大きく、PMRによて有効なリラックス反応が得られることが示唆された。 上記のPMRを用いて、睡眠パターンの変調のある入院患者56例(対照群30例、平均年齢59.4歳 実験群26例、平均年齢57.2歳)に質的改善の効果を検討した。全て癌患者であった。指標は主観的睡眠尺度(SEQ)および状態・特性不安尺度(STAI)および自由記述による内省報告である。その結果、睡眠時間に変化はなかったが、寝つきやすさ、中途覚醒時の再度の入眠しやすさ、起床時の心身のバランス感が上昇した。覚醒回数は個人により減少・変化なし・増加に分かれ、治療や検査による身体症状に影響されていた。 基礎・臨床研究とも被験者の同意を得て実施したものである。この研究結果を一般化するには幾つかの限界があるが、リラクセーション技法によって睡眠の質が改善される可能性が示唆された。より適切な被験者の選定基準を設けてさらなる追試が必要である。
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