研究課題/領域番号 |
10672236
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
真田 弘美 金沢大学, 医学部, 教授 (50143920)
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研究分担者 |
永川 宅和 金沢大学, 医学部, 教授 (50019600)
紺屋 千津子 (紺家 千津子) 金沢大学, 医学部, 助手 (20303282)
須釜 淳子 金沢大学, 医学部, 助教授 (00203307)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 治癒仮定 / 高齢者 / 褥創 / 形態 / 看護 / 治癒過程 |
研究概要 |
目的:高齢者における発生時の褥瘡の形態と褥瘡発生要因との関係、難治性褥瘡の形態的分類とその特徴から見た看護ケアとの関連を明らかにすることを目的とした。 対象:褥瘡部の写真を撮る許可を得られ、発生直後から創部を観察できた115名(男性37名、女性78名)で平均年齢±SDは81.4±7.0歳の入院患者である。主な疾患は脳血管障害であった。 方法:1.正常治癒過程を辿った褥瘡の実態と形態的に分類、2.難治性の治癒過程を辿った褥瘡の実態と形態的に分類、3.褥瘡の治癒過程と看護ケアの関連から調査した。深度分類にはNPUAP分類を用いた。なお、ここでいう難治性褥瘡とは、1年以上経過していても治癒に至らない褥瘡とした。 結果:1.正常治癒過程を辿った褥瘡では、発生部位は仙骨が44部位と最も多かった。深度別では、治癒期間はStageI〜1Vの順に長期間要した。ポケット形成はStageIIIとIVに認め、全周に形成したのはStageIVのみであった。形態的治癒過程をみると、StageIは発赤の色調によって3つに、StageIIは壊死組織の有無によって2つに、StageIIIはポケットの有無によって2つに、StageIV壊死組織の付着方法とポケットの形状によって5つにパターン化された。 2.難治性の治癒過程を辿った褥瘡15部位の実態と形態的に分類では、発生部位は仙骨、尾骨、大転子部、坐骨結節であった。治癒遅延の状態として、肉芽の増殖が遅延や、創縁の肥厚・角化・浸軟・緊張があった。形態的には、表皮化、ポケットの治癒、肉芽の増殖から6つにパターン化された。 3.褥瘡の治癒過程と看護ケアの関連から分析では、圧、ずれ、清潔、体位変換のケアを介入することで停滞していた治癒が促進し、仙骨部では拘縮があることによって治癒期間が長期化する傾向があった。 以上の結果から、創治癒パターン化したことで、新たな褥瘡の治癒分類が導き出され、これを使用することで治癒を予測でき、効果的なケア介入が可能となる。
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