研究課題/領域番号 |
10680043
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
|
研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
倉田 博 鹿屋体育大学, 副学長 (80056895)
|
研究分担者 |
田巻 弘之 鹿屋体育大学, 体育学部, 助手 (40253926)
星川 雅子 (大金 雅子) 鹿屋体育大学, 体育学部, 助手 (60284923)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | 運動単位 / 活動交代 / 下腿三頭筋 |
研究概要 |
協働筋活動交代の制御様式を検索するため、足関節運動時の下腿三頭筋の活動をターゲットにし、以下5つの小テーマを設定した。1)活動交代の発現条件、2)協力筋各筋における発揮筋力、関節角度、放電量の相互関係、3)活動交代時の筋放電パターンの特徴、4)協力筋間の活動交代と各筋を構成する運動単位の活動様式、5)筋作業持久能力からみた活動交代の有用性および意義。 得られた成果は、まず、下腿三頭筋各筋の筋放電量と負荷強度、足関節角度との関係を観察したところ足関節角度変化による筋放電振幅の増減は腓腹筋とヒラメ筋では逆のパターンを示すこと、および負荷強度の変化による筋放電振幅の変化パターンは3筋ともに異なることが示唆された。そしてこの知見をもとに、動的および静的な足関節の底屈動作を長時間持続したときの3筋の活動を観察し、活動交代現象の発現条件を検索した。協働筋間の全筋レベルでの活動交代は10%MVC程度の比較的軽い負荷条件で発現しやすいことが示唆された。さらに、この交代時には各筋において時間的なオーバーラップを伴って活動が交代することが確認され、その期間について筋放電パターンを検討した。表面電極での導出範囲内で、筋活動量としてもオーバーラップがあることが認められた。また、活動交代時の表面筋電図振幅の増減に運動単位のrecruitmentが強く関与していることが考えられた。さらに、活動参加時と休止時の運動単位の活動に相対的規則性がないことから、協働筋間で活動を交代するとき、recruitment時の脊髄α運動ニューロンに対するシナプス入力が、単純に逆のパターンでderecruitment時に適応されるのではないことが推察され、別の異なる入力パターンの介在が想像された。最後に、活動交代と筋疲労との関連性を検討したところ、低負荷強度で長時間作業を持続する場合、協働筋の間で活動を交代するような筋活動様式は、より長く作業を遂行することができ、翌日の筋作業能にも影響が少ないことが示唆された。
|