研究課題/領域番号 |
10680046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
舛本 直文 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (70145663)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | オリンピック / オリンピズム / スポーツ映画 / 文化解釈学 / 長野冬季オリンピック / 長野冬季五輪大会 |
研究概要 |
1.各種のオリンピック関連映画および1998年の長野冬季オリンピックの開会式のテレビ放映を材料に、そこに描かれているオリンピズム表現をビデオ編集し、その分析・記述・解釈を行った。特に長野冬季オリンピックのテレビ放映に見るオリンピズムを、ローカリズムとグローバリズムに渡る多様な表現形式と表現内容に整理することができた。その結果から、オリンピズムの映像表現は、個人主義、民族主義、国家主義、国際主義、超国家主義という多層的な多次元に渡って表現されているのみならず、地域文化性を尺度とした表現も見られることが明らかになった。このような結果をまとめて国際オリンピック・アカデミーの招待講演で総括的に報告した。さらに、オリンピックは平和の祭典であるというような固定的なイメージが映像メディアを通じて流布され再生産されていることも合わせて報告した。 2.Bud Greenspanが製作した1998長野冬季オリンピックの公式記録映画を中心的に分析・記述・解釈を施した。ここでは、公式記録映画であっても競技の記録であるよりも、一人の競技者としての人間性の物語に焦点が当てられていることが明らかになった。このことは、オリンピズムの人間主義的な表現を強調したことの現れであって、一般に流布している固定的なオリンピズム観をに修正を迫る表現であることが確認できたが、理想主義的な色彩はオリンピックの抱える諸問題を隠蔽する否定的な機能を果たしていることを各種の学会で報告した。 3.授業を利用して学生のスポーツ映像とオリンピズムの関係性についてイメージ調査とまとめを行った。大半の学生が漠たるオリンピック・イメージしか持ち合わせていないことが明らかになったが、そのことは逆に、スポーツ映像を観賞した結果の影響力の高さが実証される結果となった。
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