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骨格筋の損傷機序に関する研究:筋力トレーニングに伴うフリーラジカルの発生と筋損傷との関連について

研究課題

研究課題/領域番号 10680051
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 体育学
研究機関東海大学

研究代表者

白石 武昌  東海大学, 医学部, 助教授 (90096230)

研究分担者 内山 秀一  東海大学, 体育学部, 助教授 (80256164)
玉木 哲朗  東海大学, 医学部, 講師 (10217177)
研究期間 (年度) 1998 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード筋力トレーニング / フリーラジカル / 筋損傷 / 虚血 / blood occlusion / GPx / GPX / コンセントリック運動 / 後肢下腿筋 / 坐骨神経 / ラット
研究概要

筋力トレーニングに伴うフリーラジカルの発生と筋損傷との関連について、血流制限の影響を含めて、麻酔下in-situの電気刺激を用いた疑似トレーニングモデル及び、独自に開発したラット筋力トレーニングモデル(Tamaki T et al,Med Sci Sports Exerc,1992)を用いて検討した。その結果、疑似トレーニングモデルでは筋組織内の抗酸化酵素(GPx)は全く変化が認められなかった。しかし、ラット筋力トレーニングモデルを用いた実験では以下のことが明らかとなった。上記筋力トレーニングモデルに対し、後肢鼠径部に駆血体を装着して血流制限下でトレーニングを行わせ、各種指標を通常トレーニングの場合と比較検討した。1)筋力トレーニングを血流制限下で行わせた場合、負荷強度を通常トレーニング時の1/4程度に設定しなければトレーニングが成立しなかった。2)同様のトレーニング後、後肢下腿の皮下出血が顕著に観察された。3)負荷強度が低いため、通常筋力トレーニング時に観られる、物理的な機序による筋損傷はほとんど認められなかった。4)しかし、筋損傷の指標となる運動後の血中CK活性値は通常トレーニング時と同様に上昇しており、加えて安静値への回復が遅延する傾向が示され、物理的機序以外で筋損傷が引き起こされたことを示唆していた。5)運動後の筋組織中の抗酸化酵素(GPx)活性は、特に遅筋線維で構成されているヒラメ筋において顕著な変化が認められた。すなわち、通常トレーニングでは運動直後に上昇し、3時間後にはほぼ安静値へ戻る傾向が示され、筋力トレーニング自体が筋組織内のGPx活性を高める傾向にあることが明らかになった。これに対し、血流制限を加えるとGPx活性は同様に運動直後から上昇し、3時間後まで有意に高値を示し、その後もしばらくの間上昇傾向が続いていた。この傾向は血中CK活性値の変化と類似していることから筋力トレーニングに血流制限が加わることで、筋組織への酸化ストレスが増強され、筋細胞にダメージを与えたものと推察された。その原因として、筋力トレーニング自体が筋肉に対する血流貯留を奨励し、筋組織を運動中に低酸素状態にし、休息時に酸素濃度の高い血液による再還流を受ける状態を作ることが、筋赤外光による酸素動態の測定で明らかになった。加えて血流制限下ではこの傾向がさらに増強され、休息時にも血中酸素濃度が回復せず、長時間にわたる低酸素状態が続いた後、回復に向かうことから、いわゆる虚血-再還流に近い状態が作られることが明らかとなった。これにより血流制限下のトレーニングでは負荷強度が低いにも関わらず、上述の酸化ストレスが筋組織に加わることで筋損傷を引き起こしたものと考えられた。

報告書

(4件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tetsuro Tamaki: "Limited myogenic response to a single bout of weight-lifting exercise in old rats."American Journal of Physiology (Cell Physiology). (in press). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 玉木哲朗: "「運動分子生物学」運動による筋細胞外部の構造変化を分子で探る;運動と細胞外マトリックス"有限会社 ナップ (印刷中). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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