研究概要 |
その大学で学ぶことにより保健体育科教員免許状を取得できる、女子が入学可能な大学・短大を女子体育教員養成機関とした。それらは国立大学教員養成大学・学部とそれ以外の国公私立大学、短期大学に大別できる。 前者は戦後の新制大学発足時の昭和24年には、各都道府県に一校設置された教員養成大学・学部の小・中教員養成課程等保健体育科と金沢大学、広島大学のみに設置された高校教員養成課程体育科であった。その後、高校教員不足を補う臨時的措置として昭和27年から昭和42年までに9大学に特別教科教員養成課程保健体育科が設置された。しかし、昭和53年には広島大学で高校教員養成課程と合わせて改組による募集停止、昭和63年から平成12年までに、少子高齢化社会を迎えての教員余剰のため全大学が募集停止した。それに代わり、教員免許状取得を卒業要件としないスポーツ・健康に関するコースや専攻を持つゼロ免課程が昭和63年に7大学に設置された後,平成8年からは改組も始まり平成12年現在38大学に設置されている.ゼロ免課程は,スポーツ,健康またはスポーツ・健康の両方を専門分野として学び,生涯教育の指導者を目指す課程であるといえる. 後者は昭和24年には国立6,私立3の9大学(2校は女子大)であったが,その後28大学(6校は女子大),18短期大学(11校は女子短大)の計46校(うち,私立36)が設置あるいは保健体育科教員免許状の課程認定を受けた。男子大4校,女子大1校,女子短大1校はその後共学となった。現在全校に女子は入学できる。大学学部名は改組によるものも含め21種類にも及ぶ。体育学部15校,文学部6校,教育学部5校で他はそれぞれ異なる。体育学部としての新設は昭和58年が最後で,近年は医療技術学部,環境人間学部など様々である。短大学科名は体育(学)科,保健体育(学)科が15校で最も多いが,昭和41年設置がその名称での最後であった。
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