研究課題/領域番号 |
10680156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活
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研究機関 | 倉敷芸術科学大学 |
研究代表者 |
須見 洋行 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (00107814)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | キノコ / ヒラタケ / 血小板凝集 / ADP / 線溶酵素 |
研究概要 |
キノコの中でもヒラタケ(Pleurotus ostreatus)はADP、コラーゲン、トロンビンによって起こるヒト血小板(220×10^6/ml)の凝集反応に対して強力な阻害効果を示すことが分かった。ASK-1と名付けたこの活性物質はアスペルギルス/リゾープス酵素にpH4.5、24時間処理後、水を用いて容易に抽出できることが分かった。100℃、5分の熱処理で酵素反応を停止後、メンブランフィルターを通し、凍結乾燥されたものは黄褐色の粉末であり、収率は1.7kgのキノコから27gであった。ADPを凝集惹起剤として多血小板血漿(PRP)の凝集を50%阻害する濃度IC_<50>は11.6〜27.1mg/mlであった。 ASK-1は経口投与でもラット及びヒトの両血小板の凝集活性を阻害した。6名の健常成人(18〜37歳)が体重1kg当たり500mgを摂取した場合、その血小板凝集能は10μMADPを惹起剤として用いた場合、65±8%であったものが、50±13%まで減少した。一方、血中の線溶能はFFA及びtPAで測定した場合、共に増加することが分かった。また、その際ヒト細胞から放出されるプラスミノーゲンアクチベーターを線溶亢進因子(FAS)とZymographyの組合せで調べた結果、分子量約7万のtPAタイプであることが分かった。 ヒラタケには強いSOD及び抗酸化活性が認められた。特に、亜硝酸法でSOD活性958±402CU/g乾燥物という値は、これまでに報告されている納豆の値を遥かにしのぐものであった。これをCelite545で濃縮した分画には2-デオキシリボースに対する抗酸化能も見られた。さらに、健常成人がこれを摂取すると、食欲が抑えられ、体重が減少することが分かった。
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