研究概要 |
【平成10年度】 1.学生実験支援環境構築 支援システムの中核となるメディアサーバ及びクライアント各1台を用いて構築するための基礎検討を行った。メディアサーバにはWWW(World Wide Web)サービスとともに,データベースと連携する種々の機能を持たせた。 2.実験教材の開発 クライアントから閲覧する電子化テキストは多様なメデイアが活用されており,例えば,コンピュータ内部の動作に関する時系列的な理解にアニメーションが有効である。また,仮想実験環境で行う実験教材をオブジェクト指向言語を用いて開発し,Webで提供できるようにした。これらは実在の機器と同一の外観及び動作を有するように作成してあり,学生が実験室外からでも"実験"を行うことができるようになった。 【平成11年度】 1.電子化教材の開発・充実化 前年度に構築した支援システムを専門実験教科「マイクロコンピュータ応用工学」に導入しながら、Webページの開発・充実化を図った。また,チャット機能を付加したので,聴覚障害学生が他の学生とリアルタイムに意見を交換しながら実験を進めることが可能になった。 2.オンラインレポート提出・返却機能の実現と利用 学生と職員の間でレポートファイルをオンラインで複数回やり取りすることにより,実験内容の深い理解が得られている。また,技術文書の作成能力を高めることにも貢献している。 3.学生実験支援環境の評価 2年次10名の聴覚障害学生に対して,年度途中と年度末にアンケート調査を行った。その結果,本システムが有効であると多くの学生が感じていることが分かった。 4.モバイル端末への学習情報の提供 聴覚障害学生のコミュニケーション手段となっている携帯電話へ上記(1)の学習情報を提供するために,サーバに携帯電話用のホームページを開設・運用して情報コンテンツや課金に関する基礎検討を行い,活用可能性の見通しを得た。
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