研究概要 |
1 指導法についての研究から 学習指導要領移行期において様々な指導上の工夫(合科的・関連的指導,地域の人々との交流,表現方法や授業形態の工夫等)を実践の分析から明らかにした。特に,知的な気付きを深めるためには,単元を構想する際に,学習対象に子供が繰り返しかかわることのできる学習環境や時間を設定することで,学習対象とやりとりをする過程で,その子供なりの気付きが深まることが分析から明らかになった。 2 教材についての研究から 特に,動植物の飼育・栽培及び身近な自然との触れ合いについて研究を深めた。生活科は,子供の発達特性を考慮した教科であるので,教材そのものについて教えるのでなく,その教材を通した活動を通じて,どのように子供を成長させていくのかを考える必要がある。また,飼育・栽培活動の問題点を調査から明らかにし,その解決策についても論じた。 3 生活科と総合的学習の関係 新学習指導要領の全面実施を1年後に控え,小学校では総合的学習の単元開発が盛んである。そんな中,生活科と総合的学習の関係を明確にする必要が生じてきた。そこで,総合的学習の理解から始まり,生活科とどこが同じで,どこが違うかを,創設の趣旨や教師の意識,実践の様子から論じた。 4 3年間の研究のまとめと今後の課題 今年度は,最終年度となったため研究のまとめを冊子にした。第1部:生活科の指導法に関する分析,第2部:生活科の教材に関する分析,第3部:生活科と総合的学習の関係に関する分析である。第3部で論じてきた生活科学習から総合的学習へどうつなげるのか,生活科学習の独自性は何かを実践を通して明らかにしていきたい。
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