研究課題/領域番号 |
10680287
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育
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研究機関 | 兵庫県立看護大学 |
研究代表者 |
藤原 顕 兵庫県立看護大学, 看護学部, 助教授 (60261369)
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研究分担者 |
山住 勝広 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (50243283)
松崎 正治 鳥取大学, 教育地域科学部, 助教授 (20219421)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 教師 / 授業構成 / ナラティヴ / 実践経験の語り / ディスコース / 教師の実践的知識 / 教師インタビュー / 事例の記述 / ナラティヴ・ディスコース / 理論的知識 / 事例の物語的記述 / 物語的構造 / 語りの共同的解釈 / 教室ディスコース / 授業の物語的分析 / 教育実践ディスコース / 社会文化的アプローチ |
研究概要 |
本研究では、人文・社会科学研究において重要な方法論的概念となっている「ディスコース(discourse/Discourse)」と「ナラティヴ(narrative)」に関する理論的考察を行いながら、研究枠組みの構築を試みた(第一次、及び最終報告書参照)。その結果、研究対象として、教科の授業と学習にかかわる教師の「物語的(ナラティヴ)」ディスコース(ある状況における言語表現という意味のdiscourse)、すなわち教師による授業実践経験の語りを、定位しできるとした(第一次、第二次報告書)。さらに、そうした対象の解釈から、教師の語りを規定する「ディスコース(社会文化的な意味構成の枠組みという意味のDiscourse)」、及びその教師の実践的知識を探究できるとみなした(第一次、第二次報告書)。その際、教師による授業実践経験の語りという対象にアプローチするには、研究者と協力者である教師の間の相互作用的なインタビューによってデータを収集し、えられた語りのデータを両者で可能な限り共同的に解釈しながら、事例として記述するという研究方法が妥当性をもつとした(第一次、第二次、最終報告書)。こうした研究枠組みに基づきながら、高校国語科教師を協力者とした事例研究を行い、教師が学校の支配的ディスコースに対して対抗的ディスコースをとる様態(第一次報告書)、教師の実践的知識における物語的構造の様態(第二次報告書)を、事例として記述した。 以上のような3年間の研究成果を総括すれば、(1)教師の「物語的(ナラティヴ)」ディスコース=実践経験の語りは、授業研究において有意味なデータである、(2)このデータから、語りを規定する「ディスコース」や実践的知識と概念化できる教師の実践経験の諸側面を解釈できる、(3)そうした解釈を、事例として記述し、他の教師が参照可能な形で提示することは実践的意味をもつ、という3点を指摘できる。
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