研究課題/領域番号 |
10680389
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
翁長 健治 琉球大学, 工学部, 教授 (90029869)
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研究分担者 |
名嘉村 盛和 琉球大学, 工学部, 助教授 (80237437)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 分散アルゴリズム / 安定結婚問題 / 分散安定結婚問題 / 自律移動ロボット / ニ並行マッチング再構成 / 並列機械問題 / 自律分散スケジューリング / メッセージ通信 / 二並行マッチング再構成 / 自律分散アルゴリズム / マッチングリコンストラクション / 木構造神経回路網 |
研究概要 |
本研究期間における研究では、分散安定結婚問題において、一旦得られた安定マッチングから異なる安定マッチングへ遷移するパートナー交換手法を拡張し、一つの再構成プロセスの実行中に新たに再構成プロセス一つ起動できることを証明した。また、並列機械問題において、動的な環境変化に柔軟に対応できるメッセージ通信を用いた自律分散スケジューリング手法を提案した。 安定結婚問題では、ひとつの入力例(プリファレンス・リスト)に対して通常複数の安定マッチングが存在する。最多のケースでプリファレンス・リストのサイズの指数乗個以上存在することが示されている。これは、分散安定結婚問題においても成立つ。安定マッチングが複数存在する場合に、ある安定マッチングから異なる安定マッチングへ参加者の自律的な行動により遷移する手法を「マッチング再構成」と呼んでいる。先の研究では、実行中の再構成プロセスがある場合、それが終了するまで新たに再構成プロセスは起動されないと仮定していた。この仮定のもとでは、任意の参加者によって起動された再構成プロセスが実行中であるとき、他の参加者はその再構成プロセスが終了するまで待つことになり、自律移動ロボットの協調作業におけるマッチングへ適用するには厳しい制限となる。今回の科学研究費補助期間内の研究においては、より自律分散環境へ適した手法として、複数の参加者によるマッチング再構成について検証を行ない、複数の基礎となる一つの再構成プロセス実行中に新たに一つの再構成プロセスを起動することを可能とする「ニ並行マッチング再構成」による安定マッチングの遷移が可能であることを証明した。 メッセージ通信を用いた分散アルゴリズムでの自律分散スケジューリングを提案した。コンピュータシミュレーションにおいて、提案したSchemeIIがSchemeIに比べて納期遅れ総和時間を早く減らすことが出来ることを確認した。さらにコンピュータシミュレーションによりSchemeIとSchemeIIを組み合わせた手法で実行することでさらに良い結果が得られた。追加ジョブやマシン故障に対する柔軟性については、これまでのスケジュールを利用した再スケジューリングを行うことで、素早く解の収束を導くことが出来、本手法が追加ジョブなどの環境の動的変化に対して有効な手法であることを示した。求めたスケジュール解の最適性については、GAと比べると解は良くなかった。しかし、若干の劣化であるのでおおよそリーズナブルな解と言える範疇であると考えられる。またGAと比べて非常に短い実行時間でスケジュール解を得ることが出来た。今回手提案した手法は自律移動ロボットの協調に利用できる。
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