研究課題/領域番号 |
10680441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会システム工学
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
中山 弘隆 甲南大学, 理学部, 教授 (20068141)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 機械学習 / 追加学習 / 能動忘却 / 能動学習 / ポートフォリオ最適化 / ラフ集合 / ポテンシャル法 / RBFネットワーク / 金融投資問題 / 忘却 / 多目的決定 / ポートフォリオ |
研究概要 |
金融投資問題においてとくに注意すべき性質は時々刻々状況が変化するということである。本研究の目的は金融投資問題に機械学習と多目的決定の手法を取り入れ、金融投資支援システムを構築することであった。これまでの機械学習の方法はあらかじめ与えられた学習データに対し学習を行うことにより予測能力を作り出すものであり、状況が変わる意思決定の問題には適用が困難であった。本研究では、このような状況が変化する場合にも必要があれば追加学習を行うことにより新しい状況に対応できるようにしている。特に、追加学習のみでは得られるルールが複雑になる一方であるので、汎化能力を高めるために忘却を行わせている。時間の経過にともない徐々に忘却を行うという受動的忘却のみではなく、不要なデータを見いだし積極的にそれを忘却するという能動忘却が効果的であることを示している。実データにもとづいてシミュレーションを行い、本研究で開発した手法が有効であることを検証している。さらに、多目的決定では投資者の好みを反映することができる意思決定支援手法である満足化トレードオフ法のコンピュータプログラムを作成した。これらを有機的に連動させて用いることにより、投資決定を効果的に支援することができると期待される。 平成10年度はRBFネットワークによる追加学習と忘却の方法を開発し、ポートフォリオ最適化問題に適用し、その有効性を確かめた。 平成11年度はニューラルネットワークなど多くの機械学習の方法では判別結果の理由付けが困難なため、陽な形でのルール抽出を行うラフ集合論を研究した。矛盾データをも有効利用した新しいルール抽出の方法を提案し、いくつかの問題に適用し、その有効性を確かめた。 平成12年度は判別に悪影響を与えるデータを見いだし、それらを積極的に忘却させるという能動忘却を提案し、ポテンシャル法に適用した。ボートフォリオ最適化においては、とくにポートフォリオミックスの問題で飛躍的に投資結果が向上することが示された。
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