研究課題/領域番号 |
10680448
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然災害科学
|
研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
張 昇平 名城大学, 都市情報学部, 助教授 (90278333)
|
研究期間 (年度) |
1998 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 震災対策 / 消火用水 / 親水用水 / 都市排水 / 循環利用 / 防水用水 / 水需要 |
研究概要 |
本研究は、都市排水の防災用水としての利用について、平常時における親水用水としての多目的利用を考慮して検討し、地域特性に応じた導入の可能性を判断する方法論の形成を目的として、平成10年度と平成11年度の2年に分けて実施した。初年度(平成10年度)では、都市排水による防災用水の確保可能性の評価方法を構成し、需要確保可能性と必要な対策およびその効果を明らかにした。具体的には、震災時の防災用水の確保対策として事前対策と事後対策、それぞれについてはさらに水道系統における対策と非水道系統における対策(これに都市排水の再利用が含まれる)を検討対象として取り上げ、これらの特性の異なる対策を同一の尺度で評価するため、従来から研究・提案してきた需給安定性に関する確率評価理論をもとに対策の評価手法を構成し、モデル地域において検証を行い、その適用可能性を確認できた。さらに、本評価手法を用いて都市排水による防災用水の確保可能性(効果)を他の対策と比較することにより分析を行った。分析結果から、震災後の水需要確保においては都市排水の利用が需要確保率を向上させる意味において水道の復旧や防火水槽の設置などの対策と等価であること、地震による水道の被害が大きく、復旧が遅い場合に、特に震災発生直後において都市排水の利用効果がおおきいことなどが分かった。平成11年度では、震災時における防火用水として確保された都市排水が平常時の親水用水として利用する可能性、水質上の課題、経済的実現可能性について検討を行った。その結果、都市排水を再利用する上で必要な水質の確保が最も困難であることがわかり、そのために必要な対策として、都市排水システムの再構築を視野に入れて越流対策、面源負荷対策、雨水処理、高度処理の導入等を取り上げ、それぞれの効果を明らかにし、計画手法について整理を行った。
|