研究課題/領域番号 |
10680479
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
岡本 正雄 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (70115541)
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研究分担者 |
菅野 龍太郎 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (30270490)
村上 定義 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (40249967)
中島 徳嘉 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (30172315)
横山 雅之 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (60290920)
石崎 龍一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (60301727)
高丸 尚教 核融合科学研究所, 理論・シミュレーション研究センター, 助手 (20241234)
汪 〓星 核融合科学研究所, COE非常勤研究員
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研究期間 (年度) |
1998 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | トーラスプラズマ / 超新古典輸送 / 大域的輸送 / Delta-f法 / クーロン衝突 / 重み法 / ポテト粒子 / 非局所輸送 / 新古典輸送 / シミュレーション / モンテカルロ法 / 分散低減法 / 非局所的拡散 / ガウス性 / マルコフ性 / ウィーナー過程 / δf法 / イオン熱拡散係数 / 平行電流 / バナナ幅 / 新古典論 / 衝突性輸送 / H・モード / 内部輸送障壁 / 局所輸送 |
研究概要 |
2標準新古典理論の枠を越える超新古典的輸送及び大域的輸送の理論・シミュレーション研究を行った。主な9成果は以下の通りである。 (1)0Delta-f法モンテカルロ粒子シミュレーション・コード「FORTEC」を完成させた。「FORTEC」では、(1)新9しい2点重み法を考案しその発展方程式を導いた。これはDelta-f法の根幹をなす。(2)衝突における運動量2・エネルギーの保存を殆ど完全に満たす衝突モデルを考案した。この衝突モデルにより同種粒子による粒子0束が正確に計算できる。また、本来的両極性拡散も保証される。(3)イオン・イオン衝突で生ずる粒子束を正確に計算し、この粒子束がゼロのなるように径電場が発展するアルゴリズムを開発した。これにより、トカマクにおける新古典的径電場及び輸送係数などが正確に決定されるようになった。「FORTEC」では捕捉粒子の軌道有限幅が正確に取り入れられており、大域的輸送を計算できる。標準新古典論の範疇に入らない磁気軸近傍のプラズマ輸送、圧力勾配が大きい領域での輸送、新古典的径電場の決定などで研究成果を得た。 (2)粒子軌道が大きく異なる磁気軸近傍では新古典輸送は大きく異なる。粒子軌道が複雑になる領域の半径方向の幅は安全係数に比例する。従って、負磁気シアー配位ではこの幅は大きい。本研究では、シミュレーションのみならず磁気軸近傍の輸送理論を構築した。考察した輸送理論では、運動の恒量を用いて輸送方程式のラグランジュ表示を導いた。得られたラグランジュ表示は局所輸送理論の形をしているが、輸送の非局所性は粒子の軌道有限幅を通して取り入れられている。 (3)大域的輸送の問題を、本研究では、磁場が乱れている場合においても研究した。平衡の磁場に摂動部分を加え乱れた磁場を生成し、その中で多数の粒子を運動させ、キュムラント、自己相関を計算した。いくつかの有利面上に磁気島を生成させる。乱れが小さいときは各磁気島は独立であるが、乱れが大きくなると磁気島は重なり合う。殆どの場合、拡散の統計的過程は、非一様、非ガウス過程、非定常、非マルコフ過程で亜拡散的(sub-diffusive)になることが分かった。これはわずかな磁場の乱れがあると拡散現象は非局所的大域的輸送になることを意味している。
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