研究課題/領域番号 |
10680508
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
日下 迢 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20064454)
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研究分担者 |
川田 剛之 金沢工業大学, 工学部, 教授 (70104768)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 黄砂 / 植生指数 / 地形効果 / NOAA / AVHRRデータ / ADEOS / POLDERデータ / エーロゾル / 長距離輸送シミュレーション / モンテカルロ法 / 黄砂の光学的特性 / モンテカルロシミュレーション / 大気効果 / POLDER画像 / 東アジア / 浮遊粒子 |
研究概要 |
本研究では、東アジアを中心に黄砂の空間的な分布と黄砂による光散乱過程を考慮し、衛星データから地表面の真の植生指数を導出する補正法を検討した。具体的には、以下の2点について研究された。 (1)ADEOS/POLDERによって観測されたデータから黄砂の光学的特性の推定 衛星データから地表面の信号の植生指数を得るためには、大気中の黄砂の光学的特性を知る必要がある。本研究では、ADEOS/POLDERによって観測された海洋上のPOLDER画像に見られる黄砂の分布とその光学的特性を推定した。衛星画像のみから黄砂の分布を抽出することは難しいため、トラジェクトリ型長距離輸送シミュレーションを併用することにより衛星画像上での黄砂の空間分布を同定し、黄砂の光学的特性を推定した。黄砂が地上で目視確認された1997年4月13日のPOLDER画像を使用した。その結果、13日においては、場所的に幾分異なるが、黄砂の屈折率Nr=1.45〜1.6,分子ガスを含めた黄砂の光学的厚さτ(565nm)=0.45〜0.56であると推定された。 (2)NOAA/AVHRRデータ1画素に含まれる山の影、輻射の遮蔽効果の影響評価 50mメッシュ標高データを底面とする大気・地形内の光散乱過程をモンテカルロ法で計算し、山の影、輻射の遮蔽効果の影響評価を行った。本研究では、影の影響が大きい太陽高度が低い場合について評価した。その結果、AVHRRの可視波長帯(ch1)においては、観測角が大きい場合、観測輝度は平坦地形に対する値に比べて10%程度小さくなることが分かった。また、近赤外波長帯(ch2)においては、観測角が40度以内の範囲においては、観測輝度は平坦地形に比べて15%の減少にとどまることを見出した。(1),(2)の研究から,AVHRRデータ1画素内に含まれる影・遮蔽効果の観測輝度への影響は小さく、地表面の真の植生指数を得るためには大気エーロゾルの光散乱効果の除去が重要であることがわかった。
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