研究課題/領域番号 |
10680524
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
石原 陽子 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (50203021)
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研究分担者 |
郡 和宏 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60287315)
青柴 和徹 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60231776)
丸山 良子 宮城大学, 看護学部, 助教授 (10275498)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | リスク評価 / 環境有害物質 / 体液性免疫 / 細胞性免疫 / 急性気管支炎 / 呼吸器疾患 / 加齢 / 動物実験 / リンパ球表面マーカー / 血清グロブリン / サイトカイン / NK活性 |
研究概要 |
これまでの多くの環境有害物質の評価は、健康人の健康障害を基準に行われてきたが、最近の高齢化社会や呼吸器疾患有症者の増加は、今後環境有害物質暴露に対する高感受性集団についても、十分に安全な環境基準の設定が必要であることを示している。高感受性群としての高齢者では、予備力、回復力、防衛反応、適応力などの低下が、有害物質に対する肺の感受性を制御している可能性があり、吸入性の環境有害物質の生体影響は、肺傷害に直接関係する指標のみならず、宿主抵抗性に関与する免疫系指標を含め両側面から評価する必要がある。そこで、若齢及び老齢マウスを用いて、加齢及び急性気管支炎時の環境有害物質暴露影響を免疫系指標を用いて検討した。 1.免疫系指標は加齢影響を受ける。従って、若齢や老齢動物を使用して環境有害物質の健康影響を評価する際には、免疫系指標も加えて総合的に毒性評価をする必要がある。 2.塩化ニッケル誘導急性気管支炎モデルは、マウスでもラットと同様に作成することができる。但し、塩化ニッケルによる急性気管支炎モデルは暴露条件が同一であっても常に同程度の病態モデルができるわけではなく、かつ動物の週齢等によっても影響を受ける。 3.塩化ニッケル誘導急性気管支炎では、免疫系指標の変動が見られる。その影響は、細胞性および体液性免疫の両指標に見られる。 4.高齢呼吸器疾患マウスを用いた環境有害物質(オゾン、関東ローム粉、バナジウム)の影響評価においては、肺傷害関連指標のみならず、適切な免疫系指標による評価も考慮すべきであり、かつ局所的免疫指標のみならず体液性免疫指標も評価指標として加える必要があることが示唆された。
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