研究課題/領域番号 |
10680577
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
中村 敏也 弘前大学, 医学部, 助教授 (00155847)
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研究分担者 |
高垣 啓一 弘前大学, 医学部, 助教授 (70163160)
棟方 秀和 弘前大学, 医学部, 助手 (80271807)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ヒアルロン酸 / 合成阻害剤 / 細胞外マトリックス / ヒト皮膚線維芽細胞 / 4-メチルウンベリフェロン / ヒアルロン酸低分子化酵素 / ストロムライシン-1 / ヘパラン硫酸 / ヘパリチナーゼ / マトリックスメタロプロテアーゼ / 線維芽細胞 |
研究概要 |
[1]ヒアルロン酸代謝に細胞表面ヘパラン硫酸が影響を与えている可能性が示唆された。すなわち、線維芽細胞表面をヘパリチナーゼ処理したものと処理しないものを高分子ヒアルロン酸を含む培地中で培養したところ、ヘパリチナーゼ処理した細胞でヒアルロン酸の低分子化がより進行した。また、ヘパリチナーゼ存在下で線維芽細胞を[^3H]グルコサミンとともに培養し、合成されたヒアルロン酸のサイズ及び量をHPLCにより調べたところ、ヘパリチナーゼを含まない培地で培養したものと比較して低分子のヒアルロン酸が合成された。これらの結果から、ヒアルロン酸の合成や分解に細胞表面のヘパラン硫酸が影響を与えていることが考えられた。[2]ヒアルロン酸合成阻害剤・4-メチルウンベリフェロンの存在下に細胞を培養して得られるヒアルロン酸欠損細胞外マトリックスにおいては、細胞層のCD44やフィブロネクチンが減少していた。細胞層のタイプIコラーゲンの量には変化がなかったものの、その培地中の濃度は増加していた。したがって、ヒアルロン酸の減少がこれらの構造タンパク質の細胞外マトリックスにおける量的変化を誘導することが知られた。[3]ヒアルロン酸は線維芽細胞によるストロムライシン-1の分泌を抑制した。すなわち、組織破壊をともなう炎症部位においてプロテアーゼの亢進とヒアルロン酸の低分子化が同時に観察される場合が多いことから、培養細胞を用いてヒアルロン酸のマトリックスメタロプロテアーゼ活性への影響を調べたところ、特に高分子ヒアルロン酸によりストロムライシン-1の分泌が強く抑制されることが知られた。
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