研究課題/領域番号 |
10680599
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
仁科 博史 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (60212122)
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研究分担者 |
紺谷 圏二 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (30302615)
星野 真一 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (40219168)
堅田 利明 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10088859)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | シグナル伝達 / ストレス応答 / キナーゼカスケード / 肝形成 / 癌遺伝子 / c-jun / ストレス / アポトーシス / SAPK / JNK / T細胞活性化 / 胎児肝形成 |
研究概要 |
我々はこれまでに、ストレス応答、特にアポトーシス誘導との関連で注目を集めているSAPK/JNKシグナル系の生理的役割の解明を中心に研究を行い、(1)SEK1/MKK4以外のSAPK/JNK活性化因子、SEK2/MKK7のクローニング、(2)免疫系におけるSEK1,SEK2の重要性、(3)マウスの発生時の肝形成におけるSEK1の重要性などを報告してきた。本研究では、これら先の研究成果を踏まえ、以下の諸点を明らかにした。 1)SEK1欠損の胎児肝では、肝実質細胞数の低下とその後のアポトーシスの亢進によって胎生致死となること、SEK1が生存シグナルとして機能していることが示唆された。 2)造血の場である胎児肝の形成過程と造血との関わりを詳細に解析するために、胎児肝を特異的に認識するモノクローナル抗体を複数作製した。このうちの一つ抗Liv1抗体は胎児肝を特異的に染色した。興味深いことに、SEK1欠損胎児肝にはLiv1陽性細胞は観察されなかった。SEK1がLiv1の発現を制御している可能性が示唆された。また、成体肝では、Liv1陽性細胞は肝実質細胞に比べて小さな細胞として少数存在することなどから、Liv1陽性細胞が肝幹細胞として機能している可能性が示唆された。 3)Cre-loxPを用いた条件付き遺伝子破壊法によって、sek2遺伝子破壊を誘導した。興味深いことに、SEK2欠損よってES細胞は致死となった。発生初期のES細胞において、SEK2が生存維持という基本的な生理機能を果たしている可能性が示された。
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