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高精度高速分子動力学計算システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 10680636
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 生物物理学
研究機関島根大学

研究代表者

網崎 孝志  島根大学, 総合理工学部, 助教授 (20231996)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード分子動力学 / ハードウェア / アルゴリズム / 高速多重極法 / Ewald法 / 計算システム / 精度 / 並列処理 / 専用計算機 / バルク同期並列 / メッセージ通信
研究概要

分子動力学シミュレーションは,生体分子の構造や機能の解明あるいは分子設計などにおいて,重要な方法のひとつとなっている.この手法の最大の難点は,その計算量にある.計算時間を短縮するために,各種の高速アルゴリズムが報告されているが,完全に実用化されているとは言い難い.本研究では,まず,最も有望な高速アルゴリズムである高速多重極法(FMM)の定式化を見直すことにより,計算時間をより短縮すると同時にメモリ要求量を大幅に削減した.また,本研究では,FMMにおいて周期境界条件を取り扱うための信頼性の高い二種の方法(Ewald総和の技法あるいは巨視的階層セル構造を利用するもの)を考案した.生体分子系では,周期境界条件下のシミュレーションが不可欠であるが,従来,周期境界・条件におけるFMMの信頼性は疑問視されており,このことが,FMMの普及を阻害していた.本研究のFMMに関する成果を利用することにより,生体分子系に対する信頼性の高いシミュレーションを行うことが可能となった.
また,FMMなどの高速アルゴリズムは,いずれも一種の近似法であるため,その計算精度に問題があるが,本研究では,専用計算機とFMMを併用することにより,精度の劣化を防止できることを見出した.そのような併用に必要となるいくつかのアルゴリズムを開発し,それをもとに,そのような併用システムを実際に構築した.これにより,高い計算精度を保ったまま,通常のワークステーションの数百倍の高速化が可能となった.
結果として,本研究の目的である分子動力学計算のための高精度かつ高速な計算システムを開発することができた.これらの成果を利用することにより,生物物理学において,分子動力学計算は今以上に強力なツールとなるであろう.なお,さらなる高速化と精度の保証のため,FMMの並列アルゴリズムと空間分割法に関する研究を継続中である.

報告書

(3件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T. Amisaki: "Precise and efficient Ewald summation for periodic fast multipole method"J. Comput. Chem.. 21 (印刷中). (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] T.Amisaki: "Precise and efficient Ewald summation for periodic fast multipole method"J. Comput. Chem.. 21 (in press). (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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