研究課題/領域番号 |
10680637
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
松嶋 範男 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (60137403)
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研究分担者 |
引地 邦男 北海道大学, 大学院・生物科学専攻, 教授 (30000805)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2000年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | プリオン / RNAポリメーラーゼII / タンデムリピート / NMR / β-ターン / RNAポリメーラーゼ / RNAポリメラーゼ / RNAポロメラーゼII / LEA / CD |
研究概要 |
プリオン蛋白質(PrP)は主に脳や神経繊維で発現する約200残基からなる蛋白質である。この蛋白質の構造変化により生じる変異型蛋白質が、クロイツフェルト・ヤコブ病、牛スポンジ状脳症などの致死性の脳症を引き起こすという仮説が提案され、広く受け入れられている。PrPのN末端側には8残基PHGGGWGQが5回繰り返したタンデムリピートが存在する。 最近、このタンデムリピート領域を含むPrP全長の立体構造が、NMR法により解析された。マウス,ハムスター、ヒトのPrPは、いずれもタンデムリピートを含むN末端が非常に運動性に富むことが示された。しかしながら、タンデムリピート領域はピークの重なりにより距離情報や角度情報が得られず、この領域の立体構造は解明されていない。そこで、我々はこのタンデムリピート領域の構造を明らかにするためにピークの重なりを減少させることを考えた。そのために繰り返しを減らした単位配列を1回および2回含むモデルペプチドを作成した。C^1R^2Q^3P^4H^5G^6G^7S^8W^9G^<10>Q^<11>R^<12>D^<13>C^<14>(L1)を含む4種類の試料を用いた。L1において、His側鎖とTrpの芳香環の間のNOEピークが観測された。このNOEを含めた他のNMRデータを用いて構造計算を行った。その結果は、HGGS/GWにおいてHisとTrpが近いループ構造を形成し、さらにS/GWGQにおいてβ-ターンを形成していることを示した。 RNAポリメラーゼIIの最大サブユニットのC末端ドメイン(CTD)は7個のアミノ酸(YSPTSPS)のタンデムリピートから構成されている。CTDは生体内においてリン酸化されることで転写の開始と伸長を制御に寄与することが示されている。YSPTSPSを含む環状モデルペプチドを設計し、NMR測定を行った。NOE、スピン結合定数^3J_<HNHα>、アミドプロトン化学シフトの温度依存性、化学シフトのランダムコイル値からのずれを求めた。これらのNMRデータを用いた構造計算の結果は、SPTSはタイプI型のβ-ターン構造をとることを示した。
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