研究課題/領域番号 |
10680658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 千葉県がんセンター |
研究代表者 |
尾崎 俊文 千葉県がんセンター, 研究局・生化学研究部, 研究員 (40260252)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | DAN / DA14 / BMP4 / 細胞増殖抑制 / DA41 / BMP2 / 分泌蛋白質 |
研究概要 |
1)DAN遺伝子、およびその産物についての解析 ヒト骨軟部腫瘍由来の細胞株であるSAOS-2細胞に、DAN遺伝子を導入し、強制発現させたところ、細胞増殖の著しい抑制が観察された。この現象は、非分泌型のDANの強制発現では観察されなかったことから、分泌型のDANが活性型であると考えられる。また、マウスの胚性癌細胞であるP19細胞を用いた実験系で、BMP4由来のシグナルが、DANによって阻害されることが確認された。従って、ツメガエルの初期胚のみならず哺乳類由来の細胞においても、DANはCerberus,GremlinとともにBMPに対するアンタゴニストとして機能しうると考えられる。今後、DANによるBMPシグナル阻害の分子機構の解明が重要な課題であると思われる。 2)DA41遺伝子、およびその産物についての解析 ラット繊維芽細胞由来の細胞株3Y1をv-Ha-rasで形質転換した細胞(ras-3Y1)にDA41遺伝子を導入し強制発現させたところ、細胞増殖の著しい抑制が観察された。またこの現象はCDK2活性の顕著な低下を伴っていた。一方、ヒトDA41遺伝子はヒト染色体上9q21.2-q21.3にマップされたが、この領域は膀胱癌のsuppressor locusと一部重なっていた。最近、マウス及びツメガエルよりDA41類似遺伝子が相次いでクローニングされた。その中で、ツメガエルのXDRP1はサイクリンAと特異的に結合し、その分解と阻害する。今後、Da41あるいはDA41類似蛋白質により細胞増殖、並びに細胞周期制御の分子機構の解明が、その重要度を増すものと考えられる。
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