研究課題/領域番号 |
10680676
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
田中 弘文 東京薬科大学, 生命科学部, 助教授 (30146899)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 哺乳動物細胞 / 細胞周期 / 分裂期 / ユビキチン / 蛋白質電解 / サイクリンB / 蛋白質分解 |
研究概要 |
Anaphase Promoting Complex(APC)はサイクリンBなどのM期の進行と終了に関与する蛋白質に対するユビキチンリガーゼ複合体である。APCの活性は構成成分のリン酸化や、FizzyやFizzy-related等の因子との結合により制御されていると考えられているが詳細については不明な点も多い。さらに、APC特異的なユビキチン運搬酵素であるUbcH10とAPCとの直接の結合は報告されておらず、また、基質の認識をどの分子が行っているかも明かでない。そこでTwo-Hybrid法によりUbcH10と相互作用する蛋白質として単離されたH10BH(Ubc H10 binding protein with hect-like domain)の機能とAPCとの関連について解析を行った。GST-H10BHとHeLa細胞抽出液を混ぜるとH10BHに結合する蛋白質としてAPCの成分のひとつであるCdc27及び基質であるサイクリンBが含まれることが明らかとなった。さらにH10BHはサイクリンB中のサイクリンボックスのN末側で結合することも明らかとなった。そこで、E1、 UbcH10とHeLa細胞抽出液存在下でのサイクリンBのユビキチン化の系にH10BHを加えてみると、サイクリンBのユビキチン化が著しく促進された。また、H10BHはE1、UbcH10存在下で自身もユビキチン化されること、さらにH10BHはHeLa細胞抽出液がなくてもE1、UbcH10存在下で弱いながらサイクリンBをユビキチン化することが明らかとなった。またこれらの活性はH10BHのC末端側のhect-like domainにあることも明かとなった。以上の結果からH10BHが新たなAPC活性化因子あるいは新たなユビキチンリガーゼである可能性が示唆された。
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