研究課題/領域番号 |
10680694
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
秋丸 裕司 理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 先任研究員 (70241247)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 転写因子 / 複眼成虫原基 / 細胞周期 / dmyb / dmi-2 / モザイク解析 / Myb / Mi-2 / 複眼 / 分子遺伝学 |
研究概要 |
ショウジョウバエの転写因子をコードするD-myb遺伝子の機能を明らかにするため、D-myb欠損変異体を単離した。細胞周期が明確にパターン化した、細胞周期を解析するのに非常に適した系である3令幼虫複眼成虫原基に、単離したD-myb変異体を用いて、D-myb欠損細胞をモザイク解析で誘発し、S期マーカーであるBrdUの取り込み、M期マーカーであるcyclinBの発現をそれぞれ調べた。その結果、D-myb欠損細胞では、BrdUの取り込み、並びに、cyclinBの発現が観察されなかったことから、D-mybのシグナル伝達系に関わる因子を遺伝学的に単離するため、D-Mybの負の転写制御領域を欠損させた構成的な転写活性因子「dMyb-TA」を、複眼成虫原で特異的に働くエンハンサーにより強制発現させたトランスジェニック個体を作製した。dMyb-TAによる過剰なM期への進行のため生じた複眼異常の表現型を変化させる変異体を遺伝学的にスクリーニングした結果、複眼異常を抑制する変異体3系統得た。その内の一つは、転写の抑制に関わる因子dmi-2変異体であった。複眼成虫原基でdMi-2欠損した細胞は、dmybと同様、cuclinBの発現が見られないことがわかった。更に、in vitroの結合実験により、dMi-2とdMybが直接結合することやcMi-2変異体がdMyb-TAの過剰活性を抑制する遺伝学的結果から、dMi-2は、従来考えられている転写抑制因子ではなく、dMybの転写活性化に関与する活性化因子として機能していることが明らかとなった。
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