研究課題/領域番号 |
10680713
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
池本 桂子 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (90184449)
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研究分担者 |
西村 明儒 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (60283561)
永津 郁子 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (80084573)
新井 良八 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (20159487)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | ヒト / ドーパミン / 中脳 / セロトニン / モノアミン / 免疫組織化学 / チロシン水酸化酵素 / 芳香族アミノ酸脱炭酸酵素 / GTP cyclohydrolaseI / B型モノアミン酸化酵素 / セロトニン2A受容体 / 睡眠 / GTP cyclohydrolase I / チロシナーゼ |
研究概要 |
モノアミンは高次精神機能に関係しており、精神分裂病ではモノアミン神経系の機能の異常がみられるとされている。本研究では、モノアミン神経系を法医剖検脳を用いて健常人と精神分裂病者において免疫組織化学的に検討した。モノアミンはヒト死後脳において速やかに分解するため、モノアミン合成酵素をマーカーとし二重染色法を組み合わせた。ヒトのモノアミン神経系は特に発達しているものの健常人におけるモノアミン神経系は未解明の点が多いことから、まず神経精神疾患を有さない健常人において検討し、精神分裂病死後脳の結果と比較検討した。健常人の結果では、ヒトのモノアミン神経系のうちとくに中脳辺縁系において特徴的な新知見が多数得られた。第一段階ドーパミン合成酵素のチロシン水酸化酵素(TH)のみに免疫反応性を有するニューロンまたは第二段階合成酵素の芳香族アミノ酸脱炭酸酵素のみに免疫反応性を有するニューロンが、ヒトの黒質、腹側被蓋野、大脳皮質、視床下部、線条体、側坐核に多数分布していた。これらのニューロンの中には分布に顕著な種差が認められるものが存在した。THの補酵素、テトラヒドロビオプテリンの律速合成酵素であるGTP cyclohydrolase I(GCH)の自家作製抗体を用いて中脳のカテコールアミン、セロトニンニューロンにおける同酵素の存在を証明した。ヒトの中脳腹側被蓋野のTH陽性ニューロンは、ラットと異なりセロトニン2A受容体強陽性であることが判明した。 現在、精神分裂病の死後脳における結果を解析中である。
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