研究課題/領域番号 |
10680733
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 (1999-2000) (財)東京都精神医学総合研究所 (1998) |
研究代表者 |
亀谷 富由樹 財団法人 東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 研究員 (70186013)
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研究分担者 |
森 啓 大阪市立大学, 医学部, 教授 (10159189)
田中 喜久子 財団法人 東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | Alzheimer / amyloid / presenilin / Abeta / APP / アルツハイマー病 / アミロイド / Aβ / プレセニリン / Alzheimer's disease / amyloid precursor protein |
研究概要 |
アルツハイマー病(AD)原因遺伝子産物プレセニリン1(PS1)はアミロイド前駆体タンパク質(APP)代謝に関与し、Aβ産生を制御していることが知られている。最近、PS1はγ分泌酵素そのものであるという報告もなされているが、依然として不明な点も多い。我々は、ヒトPS1およびヒト突然変異PS1を安定的に発現するPC12D細胞の膜画分を、ショ糖溶液を用いて5,000xg沈殿(P2a画分)、8,000xg沈殿(P2b画分)、100,000xg沈殿(P3画分)に分画した。P2a画分にはMAO、Rab8が含まれ、P3画分にはsynaptophysin、Bip、golgi58、acid phosphataseが主として分布し、ミトコンドリア、分泌顆粒は比重の重いP2a画分に、小胞体、ゴルジ体、リソソーム、シナプトソーム等は比重の軽いP3画分に存在していた。未導入細胞のラット由来PS1はP2aおよびP3に回収され、分布の割合は、P2a画分42%、P2b画分16%、P3画分42%であった。一方、ヒトPS1導入細胞のヒトPS1およびヒト突然変異PS1は比重の重い膜画分に主として回収され、それら分布は、どちらもほぼP2a画分60%、P2b画分20%、P3画分20%であった。これらのことから導入したPS1においては突然変異の有無の差はみられず、ラット細胞にとっては共に変異PS1と作用したと考えられた。また、ヒトPS1およびヒト突然変異PS1を導入した細胞のP2a画分ではともにAPPのC末断片の存在割合も増加し、さらに、Aβ42の割合がヒトPS1およびヒト突然変異PS1を導入した細胞で有意に増加していた。これらのことと合わせて考えると、比重の重い膜画分で異常PS1とAPPC末断片とが作用し、Aβ42の産生割合が増加したものと考えられた。
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