研究課題/領域番号 |
10680736
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
児島 将康 国立循環器病センター研究所, 生化学部, 室長 (20202062)
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研究分担者 |
寒川 賢治 国立循環器病センター研究所, 生化学部, 部長 (00112417)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 成長ホルモン / 成長ホルモン放出促進因子 / グレリン / 胃 / オクタン酸 / オーファン・レセプター / セリン / GHS-R / CHO細胞 / カルシウム / 脳 / 生理活性ペプチド |
研究概要 |
G蛋白共役型のオーファン・レセプターGHS-R(growth hormone secretagogue receptor成長ホルモン放出促進因子レセプター)の内因性リガンドは、20年来不明のままであったが、今回われわれはこのリガンドの精製の発見、構造決定に成功し、グレリン(ghrelin)と名付けた。グレリン(ghrelin)はラットおよびヒト胃から精製された新しい生理活性ペプチドで、強力な成長ホルモン(GH)放出活性をもつ。グレリンはアミノ酸28個のペプチドで、3番目のセリン残基が脂肪酸のn-オクタン酸(C8:0)によって修飾を受けており、またこの脂肪酸の修飾が活性発現に必須であるというきわめてユニークな構造をしている。グレリンは下垂体からのGH放出を刺激するだけでなく、最近では全身の栄養、代謝調節にふかく関わっていることが明らかになってきた。また我々の研究で初めて胃が、単に食物を消化するという役割だけでなく、GHの分泌調節を行う器官であることも示された。胃から分泌されたグレリンが、血中を流れ、下垂体に作用してGH分泌を刺激する経路が示唆される。これまでの視床下部-下垂体系によるGH分泌調節だけでなく、胃による新しいGH分泌調節機構の可能性を示したことで、グレリンの研究は非常に独創性が高く、臨床応用の面からも発展性の大きい研究である。
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