研究課題/領域番号 |
10680760
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
黒見 坦 群馬大学, 医学部, 助教授 (30009633)
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研究分担者 |
吉原 基二郎 群馬大学, 医学部, 助手 (80222397)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | synaptic vesicle / FM1-43 / exo / endo cycling pool / reserve pool / low rate stimulation / high rate stimulation / dunce / rutabaga / cytochalasin D / quantal content / forskolin / cyclosporin A |
研究概要 |
研究代表者らは、Betzらが開発したシナプス小胞を標識する蛍光色素FM1-43をショウジョウバエ変異株に適用して、神経末端のboutonには、通常のexocytosis/endocytosisに関与しているシナプス小胞プール(exo/endo cycling pool)と通常は関与していない小胞プール(reserve pool)が存在することを、明かにした(Neuron 1998).さらに、exo/endo cycling poolの大きさとquantal contentが平行に変化することより、exo/endo cycling poolに属する小胞が活動電位によって誘発される伝達物質の放出に直接関与することを明かにした(J.Neuroscience).低頻度刺激の時は、exo/endo cycling poo1からのみ小胞が放出され、endocytosed小胞はexo/endo cycling poolにのみ取り込まれた。一方、高頻度刺激の時は、両方のプールから小胞が放出され、endocytosed小胞は両方のプールに取り込まれた。adenylyl cyclaseおよびPKAの活性化薬、阻害薬の効果から、高頻度刺激によるreserve poolからexo/endo cycling poolへの小胞の移動にはcAMP/PKAカスケードが関与していることが明かになった。学習能力に欠損のある変異株、dunceとrutabagaでは、reserve poolからexo/endo cycling poolへの小胞の移動が障害されていることが示され、シナプス信号伝達の可塑性に、シナプス小胞プールが極めて重要であることが明かになった。
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