研究課題/領域番号 |
10680801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
馬淵 清資 (馬渕 清資) 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (70118842)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 関節 / スクイズ膜潤滑 / 摩擦 / ロボテイクス / ヒアルロン酸 / バイオトライボロジ / ロボティクス / 潤滑メカニズム / 力覚制御 / ロボット / 摩擦測定 |
研究概要 |
関節の循環メカニズムの解明には、その摩擦測定が有力な手段となる。そこで、垂直多関節ロボットアーム(既設)を主要な装置として、動物関節の摩擦測定システムを構築し、関節の病態や力学条件の変動の影響を検討した。平成10年度には、ウサギ5膝関節を対象とした実験を行い、(1)無侵襲(正常に近い状態)、(2)表面を洗浄(関節液の正常変化)、(3)ヒアルロン酸(HA)投与(関節液の回復モデル)の三つの条件について、10Nの荷重直後と静止荷重300s後の起動摩擦係数を測定した。その結果、静止荷重0sにおける無侵襲の摩擦係数(平均値±標準偏差)は0.015±0.002であった。洗浄後は0.023±0.010と有意に上昇した。(P<0.05)。さらにHAを塗布することで、0.019±0.010と減少した。静止荷重300sにおける無侵襲の摩擦係数は0.25±0.10であり、洗浄後は、0.31±0.13と有意に上昇した。(P<0.05)。さらにHAを塗布することで0.22±0.10と有意に減少した(P<0.05)。平成11年度においては、正常関節以外にに関節液が変性したモデルとして、パパインをin vivoで定期的に投与した変性関節モデルについて起動摩擦を測定した。実験に日本白色ウサギ5羽6膝関節を用い、10Nの静止荷重直後、一定時間荷重の条件で、起動摩擦係数を測定した。その結果、静止加重0sにおける無侵襲の摩擦係数はいずれの条件においても0.020となり、有意差はなかった。静止荷重150s後においては、正常関節において平均0.09であったのに対し、変性関節モデルにおいてその3倍程度の0.28と有意に上昇した(P<0.05)。さらに荷重時間を増して両者が増大しても、その比率は、約3倍を維持した。また、ヒアルロン酸投与によっても、変性関節モデルの摩擦係数は低減しなかった。
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