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現代福祉社会における人間科学と主体性にかんする研究

研究課題

研究課題/領域番号 10710010
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 思想史
研究機関九州芸術工科大学

研究代表者

古賀 徹  九州芸術工科大学, 芸術工学部, 助教授 (30294995)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード現象学 / アドルノ / 批判理論 / アーレント / デリダ / シュッツ / ウェーバー / 現象学的社会学 / ハンセン病 / 社会福祉 / 環境倫理
研究概要

本研究の目的は、心理学や社会学に代表される現状の人間科学の限界と危険性をその認識論的構造の面から分析しつつ、それら諸理論の危険性を十分にふまえたうえで、新たな理論のあり方を積極的に提案することであった。この目的に対して本研究は、教育や医療、社会福祉といった現実の社会的実践を規定する人間科学のありかたを批判的に吟味した。そこで人間は、そのような社会認識とそれに条件付けられた自己認識を媒介として自ら行為する自律的主体であることを求められる。だが主体性の理論としての人間科学は、現代の福祉社会においては、国民をテクノクラート的に維持・管理する知の形態という側面を持ち、それは教育、福祉、医療など個々具体的な実践の場面でその役割と機能を鮮明にしつつある。そこでは、複数的でありうる主体のあり方が排除されて単一の類型的主体性がモデルとされ、また政治的で表現的な主体のあり方が排除されてたんに経済的な生産性が規準となりがちである。本研究は、正常モデルの想定と人間科学による社会認識・自己認識のあり方とが深い相関性を持つことをしめした。したがって本研究は第二に、そのような単一のモデルを超えたあらたな人間主体のあり方を現代の福祉社会のうちに構想するため、それにふさわしい自己認識・社会認識のあらたな可能性を探求した。その結果本研究は、そのような要請に応えうる理論の可能性を超越論的虚構の概念を軸として定義することとなった。
以上のような研究成果はすでに著作の形でまとめられ、平成13年度中に著作の形で出版されることが予定されており、現在そのために文部省科学研究費補助金(研究成果公開促進費)が申請中である。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 古賀 徹: "記憶と記号"西日本哲学年報. 8号(未定). (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 古賀 徹: "芸術工学の余地"芸術工学研究. 1号. 1-29 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 古賀 徹: "超越論的虚構―社会理論と現象学"(株)情況出版 (予定). 352 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] アクセル・ホネット他11名: "フランクフルト学派の今を読む"(株)情況出版. 280 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 古賀 徹: "アドルノのモナドロジー-交換原理を超えて" 情況. 9巻4号. 102-120 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 古賀 徹: "あらわれの暴力-アレントの複数性をめぐって" 理想. 661号. 104-114 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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