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ワーキングメモリ容量の個人差の認知心理学的分析

研究課題

研究課題/領域番号 10710020
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関京都学園大学 (1999)
北海道大学 (1998)

研究代表者

行廣 隆次  京都学園大学, 人間文化学部, 講師 (60240628)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードワーキングメモリ / 処理容量 / 個人差
研究概要

人間のワーキングメモリ容量の個人差を測定するために広く使用されている,処理および情報貯蔵の組み合わせによる二重課題を用いた方法の,測定内容の明確化を目的とし,次のような研究を行った。測定課題を構成する処理成分および貯蔵(記憶)成分について,言語的な材料とし視空間的な材料をそれぞれ組み合わせ,4種の課題を構成した。さらに,処理成分については難易度の操作を行い,それぞれについて2水準を設定した。実際は,前年度の研究内容を継続,発展させたものである。
実験の結果,以下の点が示された。1.処理成分と貯蔵成分が同質の材料(言語的材料どうし,または視空間的材料どうし)から構成された課題の場合には,異質の材料(言語的材料と視空間的材料の組み合わせ)から構成された課題よりも,同じ記憶材料の場合でも記憶成績が低かった。2.難易度操作の影響は,処理成分と貯蔵成分が同質材料の組み合わせの課題の方が異質材料の組み合わせの課題よりも大きい傾向がうかがわれた。ただし,この点に関する結果は強固なものではなく,さらに検討が必要である。3.課題間の相関構造を検討すると,全課題にわたって高い正の相関が見られた。更に,貯蔵成分の材料が同一の課題間の相関が特に高い。処理成分の難易度操作の相関構造への影響については,一貫した傾向は見られなかった。
上述の1,2の結果からは,測定課題の遂行成績に対し,処理成分の内容の影響が大きいと考えられる。しかし相関関係を検討した3の結果から,測定される個人差を規定する要因としては処理成分の内容よりも記憶成分の内容の影響が大きいと考えられる。先行研究の知見と照らし合わせると,記憶プロセス中に処理課題が同時的に存在すること自体が,ワーキングメモリ容量測定に重要であることを支持する結果が得られたと言える。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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