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情動コミュニケーションにおける情報源の相対的重要性と文脈情報の影響についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 10710022
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関宇都宮大学

研究代表者

中村 真  宇都宮大学, 国際学部, 助教授 (50231478)

研究期間 (年度) 1998 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード表情 / 感情 / 文脈 / 情動判断
研究概要

他者の情動を判断する過程は、表情をはじめとした多くの情報を統合するプロセスである。本研究では、情動判断に際して表情と情動喚起刺激、状況などの文脈情報とがどのように寄与し、相互に影響しあっているのかを解明することを目的とした。
表出者の感情の判断における表情と情動喚起刺激の相対的重要性についての検討をさらに進めるため、表情と情動喚起刺激という2つの情報源(刺激)の提示順序、表情が撮影された状況(社会的状況・私的状況)、判断者の性別を独立変数にした実験を実施した。全体としては、感情の判断に際して表情より喚起刺激が重要であるという結果となった。この喚起刺激の相対的重要性は、刺激提示順序と判断者の性別に応じて変動していた。つまり、表情が先に提示される場合よりも喚起刺激が先に提示される場合の方が、より喚起刺激の重要性が高まった。また、男性より女性の方が順序に対応した判断をしている可能性が示された。一方、社会的状況では喚起刺激の相対的重要性が増し、私的状況では表情が相対的に重要になると予想したが、このような状況の効果は得られなかった。
刺激を同時に提示した実験の結果では表情が喚起刺激よりも重視されることが見いだされていることから、本実験の結果は、刺激を継時提示したことによるものと考えられる。刺激を一つずつ一定時間見ることのできる継時提示の場合には異なる刺激から同等に情報を得ることができるが、同時提示の場合は限られた時間の中で選択的に一方の情報を重視する可能性がある。今後はこのような選択的注意のプロセスが感情判断においてどのような役割を果たしているかを検討していく必要があるだろう。

報告書

(2件)
  • 1999 実績報告書
  • 1998 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 中村真: "コミュニケーションにおける表情の役割"脳の科学. 22・2. 171-176 (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 中村真: "表情と感情のコミュニケーション―表示規則と感情表出のモデル―"心理学評論. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Nakamura,Makoto: "Relative contributions of the expressive behaviors and elicitors to the judgment of emotion"Proceedings of ISRE (International Society for Researches on Emotion) 2000. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] Nakamura,Makoto: "The effect of the contextual inforomation on the judgment of emotion through facial expressions : The order effect of stimulus presentation." Proceedigs of ISRE'98. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 真: "恥の感情経験における「ごまかし笑い」の規定要因と印象評価" 日本感情心理学会第7回大会プログラム・予稿集. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 真: "罪の感情経験における「ごまかし笑い」の規定要因と印象評価 : 質問紙調査による検討" 日本心理学会第63回大会発表論文集. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 真: "対人コミュニケーションにおける文化差と普通性-表現と感情の心理学的研究の視点から" 異文化コミュニケーション研究. 11. 33-52 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 真: "表情の文化差と規則性" 月刊言語. Vol.27,No.12. 28-34 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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